自律反発狙いの買いが先行する流れ。前日のハンセン指数が約1カ月ぶりの安値に落ち込むなか、値頃感が着目された。昨夜の米市場で、ナスダック指数が2.2%高と3日続伸したことも好感されている。もっとも、上値は限定的。中国指標の内容が気がかりだ。週末には、8月の各種統計(14日に8月の小売売上高や鉱工業生産など、15日までに金融)がまとめて公表される。様子見ムードも漂った。また、西側諸国による対中圧力の強化も不安材料としてくすぶっている。(亜州リサーチ編集部)
ハンセン指数の構成銘柄では、医薬品開発受託機関(CRO)など創薬支援関連の上げが目立つ。無錫薬明康徳新薬開発(2359/HK)が6.0%高、薬明生物技術(2269/HK)が3.4%高で引けた。
ネット関連株も高い。飲食ポータルサイトの美団(3690/HK)が2.4%、動画配信プラットフォーム中国大手のビリビリ(9626/HK)が2.3%、中国Eコマース最大手の阿里巴巴集団HD(アリババ:9988/HK)が2.1%、インターネット検索中国最大手の百度集団(9888/HK)が1.4%ずつ上昇した。
中国の銀行セクターもしっかり。中国農業銀行(1288/HK)が2.4%高、中国銀行(3988/HK)が1.5%高、交通銀行(3328/HK)が2.1%高、中国工商銀行(1398/HK)が1.0%高で取引を終えた。
半面、外食チェーンや酒造の飲食関連は安い。海倫司国際HD(9869/HK)が8.2%、呷哺呷哺餐飲管理HD(520/HK)が6.2%、海底撈国際HD(6862/HK)が2.7%、珍酒李渡集団(6979/HK)が4.3%、華潤ビールHD(291/HK)が3.5%ずつ下落した。
一方、本土マーケットは小幅に続落。主要指標の上海総合指数は、前日比0.17%安の2717.12ポイントで取引を終了した。消費関連株が安い。医薬株、ハイテク株、素材株、メディア関連株、保険・証券株、軍事関連株なども売られた。半面、エネルギー関連株は高い。海運株、発電株、銀行株も買われた。
(編集担当:亜州リサーチ=サーチナ)