13日の中国本土マーケットは、主要指標の上海総合指数が前日比13.03ポイント(0.48%)安の2704.09ポイントと3日続落した。2月5日以来、約7カ月ぶりの安値水準を切り下げている。

 模様眺めスタンスが上値を抑える流れ。中国経済統計の発表や、来週の本土市場休場などが買い手控え要因となった。中国ではあす14日、8月の経済統計が集中して公表される。小売売上高、鉱工業生産、固定資産投資いずれも前月からの伸びが鈍化し、不動産開発投資もマイナス成長が続くとの見方が市場のコンセンサス。これまでに公表された物価や貿易に関しても、デフレや企業活動縮小、内需不振が懸念される内容だった。また、来週は中秋節で本土市場が16~17日に休場となる。
 もっとも、下値を叩くような売りはみられない。中国経済対策の期待感が強まっている。外資ブローカーや経済団体などが中国経済の先行き不安を相次ぎ指摘するなか、習近平・総書記(国家主席)は12日、政府関係部局に対し、今年のGDP成長目標「5.0%前後」の達成に向けて努力するよう命じた。また、外電は12日、「中国当局は早ければ9月中にも、既存住宅ローンの金利を引き下げるもよう」などと報じている。指数はプラス圏で推移する場面もみられた。(亜州リサーチ編集部)
 業種別では、消費関連の下げが目立つ。
家電の四川長虹電器(600839/SH)が5.0%安、酒造の貴州茅台酒(600519/SH)が2.3%安、衣料品の海瀾之家(600398/SH)が1.9%安、化粧品の上海家化聯合(600315/SH)が1.6%安、乳製品の内蒙古伊利実業集団(600887/SH)が1.3%安、自動車の広州汽車集団(601238/SH)が1.2%安で引けた。
 医薬株もさえない。人福医薬集団(600079/SH)が1.8%、康縁薬業(600557/SH)が1.7%、健康元薬業集団(600380/SH)が1.4%、北京同仁堂(600085/SH)が1.0%ずつ下落した。ハイテク株、インフラ関連株、素材株、エネルギー株、銀行株なども売られている。
 半面、不動産株はしっかり。中華企業(600675/SH)が3.3%、上海陸家嘴金融貿易区開発(600663/SH)が2.8%、信達地産(600657/SH)が2.1%、京能置業(600791/SH)が1.8%ずつ上昇した。公益株、保険・証券株、海運株も買われている。
 外貨建てB株相場は、上海B株指数が0.16ポイント(0.07%)安の229.23ポイント、深センB株指数が4.57ポイント(0.44%)安の1032.06ポイントで終了した。
(編集担当:亜州リサーチ=サーチナ)
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