【書評】『中国指導者相関図』

【書評】『中国指導者相関図』
本書には中国共産党中央から地方に至る各層の新指導者の権力関係、政策理念、政治功績、性格、特徴などが収められている。著者は最近の中共政界の動向を見ると時代の変化に伴い党員の意識に変化が現れ、これまでの人間関係や出身地を重視した見方では説明できない現象が数多く出現していると言う。(編集担当:水野陽子)<br><br>【関連写真】<br>・<a href="http://news.searchina.ne.jp/disp.cgi?y=2008&d=1117&f=column_1117_008.shtml&pt=large">【書評】『やっぱり危ない!中国ビジネスの罠』</a>(2008/11/17)<br>・<a href="http://news.searchina.ne.jp/disp.cgi?y=2008&d=1110&f=column_1110_007.shtml&pt=large">【書評】『中国ビジネス とんでも事件簿』</a>(2008/11/10)<br>・<a href="http://news.searchina.ne.jp/disp.cgi?y=2008&d=1103&f=column_1103_004.shtml&pt=large">【書評】NHKスペシャル取材班『激流中国』</a>(2008/11/03)"(サーチナ&CNSPHOTO)
書名:『中国指導者相関図』
著者:楊中美・高橋博(著)
出版社:蒼蒼社
価格:2940円(税込)

 本書には中国共産党中央から地方に至る各層の新指導者の権力関係、政策理念、政治功績、性格、特徴などが収められている。著者は最近の中共政界の動向を見ると時代の変化に伴い党員の意識に変化が現れ、これまでの人間関係や出身地を重視した見方では説明できない現象が数多く出現していると言う。

 一例をあげるとこれまで高級幹部の子弟や親族、俗に言う「高幹子弟」が享受してきた“親の七光り”による人事の影響力に変化がみられるなどがそれにあたるが、これらの変化が本書の読み所になる。

 全体の構成は、主要人物の現職・出身・原籍・党歴・就職年月日・学歴・資格・閣歴などの基本情報を紹介したうえで、その経歴が詳しく解説されている。特筆すべきはこの解説で、◆軍営の歌姫と見合いして相思相愛の仲になった習近平◆天の利・地の利・人の和を得て中央政治局委員に躍進した李源潮◆穏やかな顔をして、笑って人を切った組織部長の賀国強……と公務のみならず、個々の病歴や趣味などプライベートな部分を大胆に掘り下げていることだ。なかには◆変わり身が早く、「おべんちゃら」の才に長ける張徳江◆一割近い反対票が出て人気の低迷を証明した劉淇……と、当人が聞いたら苦笑いしそうな評価も散見し、中国本土における彼らの評価を知るうえで重要な手掛かりが記されている。

 また、第二部「中国共産党の組織と派閥」では、著者の高橋氏による、出身地・学閥による中央委員の分析にはじまり、党内における数々の出世術なども収録。第二部7章に中国共産党中央委員の一覧が記されているが、複雑に絡み合った党内の人間模様を相関図という手法で見事に解き明かした労作として高く評価したい。(文:前野晴男)

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