14日付新文化報によると、広西チワン族自治区防城港市の上思県で11日、明代(1368-1644年)から清代(1644-1912年)に作られたみられる墓を発掘していたところ、「スイス製」と刻まれた腕時計の模造品が見つかった。

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 同遺跡からは10月下旬、石灰石、砂、米などを練り合わせて作った「三合土」製の大型棺が出土し、広西チワン族自治区では初めての例として注目された。


 「腕時計」が見つかったのは棺室内。棺とは別に、約5キログラムの「三合土」があり、その底部の土を取り除く作業を進めていたところ、泥まみれの状態で見つかった。形状や大きさから、腕時計を模した指輪とみられている。

 腕時計は外部が銅製で、針は10時6分を示している。泥をぬぐうと「スイス製」の文字が浮き出た。

 専門家によると、副葬品と考えるにしても、現地には金属でミニチュア品を作る習慣はない。なにより不思議なのは時代が合わないことで、世界で初めて腕時計が作られたのは1904年で、(1918年説もある。スイス製腕時計が中国に伝わったのは、数十年前とされている。

 墓の年代とは明らかなへだたりがあり、現在のところ、なぜ「腕時計」があったのかは、理解に苦しむ謎という。

 「遺跡から“腕時計”」のニュースは各メディアが注目し、ウェブサイトにも次々に掲載されている。写真は古美術や文化財の専門サイト、中国文物網が掲載した同記事。(編集担当:如月隼人)

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