渇水対策として湖北省は8日から10日まで、武漢、十堰、孝感など39の県と市で過去最大規模の人工降雨を実施した。ヨウ化銀を含む高射砲弾やミサイルを打ち上げる作戦で、高射砲は2000発、ミサイルは500発。
今回発射されたミサイルは、2010年の1年間の総量を超えたと。また、航空機による降雨剤散布作業も計2回、5時間にわたり行なわれた。武漢晨報などが伝えた。

 この結果、10日午後7時現在、3万5千平方キロメートルの範囲で雨が降り、平均降水量20ミリメートル以上を記録した。

 武漢市人口影響天気弁公室担当者は「人工降雨用の小型ミサイルは、外側はプラスチックに似た材料でできている。降雨剤のヨウ化銀を噴出した後は粉々になるので、地上に落ちても危険はない。
また、ヨウ化銀の毒性は低いため環境への影響はない」と話している。(編集担当:中岡秀雄)

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