内モンゴル自治区のシリンゴル・アイマグで6日、エンデュランス(耐久)馬術競技大会が始まった。国際馬術連盟が認める大会で、17の国と地域から参加者が集まった。
最高齢は台湾台湾桃園県出身の74歳の張静雄選手だ。ゼッケンは44番。(写真は「CNSPHOTO」提供)

 同大会は3回目の開催。エンデュランス馬術競技は数十キロメートルの距離を騎乗し、走破タイムを競う。馬の体力を綿密に把握しながら走らねばならないなど、「人馬一体」の騎乗が求められる。

 張選手の乗馬歴は40年以上。
普段は浙江省蘇州市の台湾系企業で技術総監督を務めている。2011年にはエンデュランス馬術の国際大会に2度出場し、最高で6位の成績をおさめた。

◆解説◆

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 シリンゴル・アイマク(シリンゴル・チョールガ)は、内モンゴル自治区でも最も草原が美しい地方のひとつとされる。漢字表記は錫林郭勒盟で、日本ではシリンゴル盟とも表記される。「盟」はモンゴル民族居住地に独特の行政区分で、清朝時代に設置された。かつての「盟」のほとんどは中華人民成立後、中国の一般的な行政区分である「市」に改編された。


 モンゴル民族の伝統的な「馬術大会」も長距離の走破を競うもので、エンデュランス馬術競技とほぼ同様の考え方。ただし馬の走らせ方や騎乗の姿勢は異なり、モンゴル人は「西洋式の乗馬法よりも、モンゴル式の方が合理的」とよく言う。また、モンゴル伝統の馬術大会では、10歳ぐらいの少年少女が騎手を務めることが多い。幼児期から馬に乗りなれているために技術面で十分な水準に達している一方で、体重が軽いのでレースに有利というのが理由だ。(編集担当:如月隼人)