ネズミ肉を「羊肉」に 底なし状態の精肉偽装事件=中国

 食品の安全性が社会問題となって久しい中国で先日、政府の公安当局が近ごろ取り締まった食品製造犯罪の例10件を示した。病死肉の加工販売や、ネズミなどの肉を羊肉と称して販売するなど、消費者の信頼を取り戻すには程遠い業界の実態が改めて浮き彫りとなった。

 中国メディア・中国青年報は3日、公安部が先日実施した食品犯罪取り締まり強化活動で突き止めた「典型的な犯罪」10例を発表したことを伝え、その内容を紹介した。

 犯罪の内容は、検疫を行っていない牛肉の流通、キツネやネズミなどの肉と化学薬品を用いたニセ羊肉、農薬で毒死した羊肉の流通(死者が発生)、病死した豚肉や鶏肉の流通、増量目的による豚肉への水注入など。いずれも2013年2月から4月にかけて検挙したもので、犯罪規模は150万元(約2400万円)から6000万元(約9億5000万円)だった。

 また、示された事例のうち2012年ごろから犯罪行為を始めたとする案件が約半数を占めており、業界の特に末端部において食品の衛生や安全よりも金儲けを優先する意識が全くといっていいほど変わっていないことが伺える。

 中国では、大量の失業者が発生して社会不安の火種になりかねないことなどから、各産業において立ち遅れた末端企業や個人経営者の淘汰などの業界再編が思うように進まない。その代わりに、今回のような「見せしめ」を発表することで秩序の維持を図るのだが、「捕まらなければ何をしても大丈夫」という意識を変えられなければ「危険な食肉」はいつまでたっても生産され続けるだろう。(編集担当:柳川俊之)

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