中国・河北省のある高校で、先日夏用の制服として頒布されたジャージーの素材が薄く、下着が丸見えになることから波紋が広がった。学校側は「涼しくていいだろう」と開き直ったような態度を見せ、世間の批判を浴びつつある。
中国青年網などが伝えた。

 問題のジャージーは、同省正定市内にある高校で1年生と2年生用に用意されたもの。生徒はジャージーを購入したうえで制服として着用する必要があるが、生地が薄いために下着がうっすら見えてしまうという。特に黒やピンクなど色の濃い下着ではよりはっきりと見えるとのことで、女子を中心に着用を拒む生徒が多く発生した。

 これに対して学校側は「着れば涼しいし、『透明度』は許容範囲内」として変更する意思がないことを明らかにした。

 中国青年網は学校側の態度に対して「青春期の発育段階にあり、外に対する意識が敏感な子どもたち」に対する配慮が欠けており、「涼しいから」というだけの理由で失うものは大きいと批判した。
ネットユーザーたちの意見もほぼ同様で、新浪微博(中国版ツイッター)が設けたアンケートでは、約3万人中9割近くが「受け入れられない」と回答。「涼しくしたければエアコンをつけろ」「どうせ制服を決めたのは男の教師だろ」といった意見が相次いだ。

 「涼しいだろう」という言い訳じみた発言を堂々とするのは、自己の正当性を主張するための見栄なのか、回収して別のものと交換するのが面倒なのか。数日前には、ある学校の校長が生徒に対して「勉強してくれ」と土下座したことが波紋を呼んだばかり。学校や教師の「感覚」に首をかしげたくなるような出来事が、中国で相次いだ。(編集担当:柳川俊之)