今春、ギターとパーカッションによるアコースティックな【LIVE TOUR 2014春~Dear Friend~】を開催した、THE GOOD-BYE(ザ・グッバイ)の曾我泰久と衛藤浩一。バンドデビューから30年が過ぎ、プライベートでも親友同士の2人にライヴのことなど聞いた。
後半では特にザ・グッバイのこと、曾我のソロ活動について質問をした。

――ザ・グッバイの結成30周年コンサート「30th ANNIVERSARY LIVE~TAKE OFF~」(2013年11月開催)は、懐かしい数々の名曲披露と共にメンバー4人の真心が伝わる素敵な時間でした。DVDがリリースされましたが、振り返っていかがですか?

 曾我:温かくて優しい空気が会場全体を包んでいたことが、一番印象に残っています。大きな愛があふれていたと感じたライヴでした。ステージに出て行った時、観客のみなさんは僕らメンバーが大丈夫なのかと心配していたと思うんですよね。メンバー全員で30周年をお祝いするところ、去年ぱっつぁん(加賀八郎さん)が旅立ってしまいましたから。
ぱっつぁんは30周年のあの場に立つことを強く望んでいて、体調に合わせて軽目のベースを買ったり、ベッドの中で頑張って練習したりしていたんですよ。

 衛藤:コンサート開催は、ぱっつぁんが一番望んでいたかもしれないよね。本当に大きな愛に包まれたステージで、楽しくてあの場にいられるのが嬉しかった。幸せなひと時で、やって良かったよね。それがDVDでも伝わるはずですし、いい空間をみなさんにいただいたような感じです。観客のみなさんと一体になって、すべての思いが1つになれた感覚もありました。
1日2ステージだったので、やりきった感もありましたよ。

――今後、ザ・グッバイとしての活動は?

 曾我:8月31日までが30周年イヤーですので、記念になる曲を作りたくて頑張っている最中です。30年間でこれだけ成長したんだよ、とみなさんに正々堂々と発表したい。メンバー全員が“これでいこう!”と納得できる曲にしたいので、長い時間がかかってしまうかもしれません。去年11月のいいコンサートに相応しい曲が出来るまで、僕は頑張ろうと思っています。核になる曲を作ってそれを広げ、全体のバランスを見ながら1つの作品を完成させるのがザ・グッバイ流。
今回も、そういうスタイルで進めていくことになると思います。

 衛藤:まずアルバムの中心になる曲を作ることですよね。曲に合った詞を書きたいと思っています。僕はドラム・オンリーでギターやピアノをやらないので、曲作りは難しいんです。

 曾我:浩一の曲はメンバーで作っていこうと思っています。

――曾我さんはザ・グッバイだけではなく、最近はたくさんの曲を手がけていますね。


 曾我:はい、3ピースバンド【The Paisleys(ザ・ペイズリーズ)】のアルバムを制作し、劇団員として所属している丸福ボンバーズの舞台「NO SURPRISE,NO LIFE!」では音楽を担当しました。そしてソロアルバム「Super Rare Trax」シリーズ、9枚目のリリースを準備中です。5年ぶりのシリーズ新作で、ライヴで好評な曲も収録する予定です。

――今年3月、曾我さんは芸能生活40周年を迎えられました。「一番になること」を目標に掲げていますが、具体的にはどんなアクションを起こすのでしょう?

 曾我:実は昔から一番というものにこだわりがあり、ずっと思ってきたことです。でも今まではあまり人に言わずに、心の中に秘めていました。
40周年の勢いに乗って有言実行できるといいと思い、口にしてみたんです。ザ・グッバイ時代は、作ってきたシングル曲でランキングのトップにはなっていないんですよ。アルバムではオリコン1位になったはずですが、シングルはない。なので、作った曲で1位を獲りたい。自分が歌わなくてもいいのでいろんな歌手に曲提供をして、実現につながるといいなと考えています。

――40年を振り返ってみると、どういう思いがありますか?

 曾我:ザ・グッバイを離れ1990年にソロ活動を始めてからは、自主制作するインディーズ・スタイルで音楽をやってきました。
ランキングを気にせず、自分のやりたい事を表現し続けてきたんです。そんな方法を貫いてきた僕が、今年4月に「君の歌」というバラード曲を初めてカラオケ配信しました。たくさんの人が僕の曲を知り、歌ってくださったらうれしいです。

 3月に40周年コンサートを開催した時、来てくれた友達の中にはシンガーソングライターの僕のステージを初めて見た人が少なくなかったんです。ミュージカル関係の仲間には、「こんないい曲を歌っていたんですか」と驚かれることもありました。これまで、僕の音楽を好きで聞いてくれる人たちに直接届けたいという気持ちで進んできたので、当然ながら届いていない人を作ってきてしまった訳ですよね。

 これからは、多くの方たちに普通に音楽を届けていきたい、と思っています。今までやってきたことは僕の中では一番ですが、一般的に認めていただける一番もいいですよね。僕の頑固な音楽スタイルが広く伝わるのではないかな、という気持ちです。芸能界で40年過ごしソロで24年やってきて、自分のスタイルがどんどん変わってきたのかもしれません。

 この夏の曾我は、バンドメンバーにファンキー末吉(ドラム)、和佐田達彦(ベース)、田川ヒロアキ(ギター/キーボード)を迎え、「LIVE! LIVE! LIVE! TOUR~Summer2014」」というロック系の熱いライヴを8月に開催する。そして秋には、春のアンコールに応えて再び衛藤とタッグを組み、ライヴツアー「MUSIC LIFE」を開催。9月はキャンドルナイト、10月はロックンロールナイトというタイトルで、ガラリと変えた内容をお届けする予定だ。選曲や進行がどんな風に違うのか、期待する全国のファンから注目が集まっている。(取材・文責:饒波貴子)(曾我泰久 公式サイト http://soga21.com/」)(写真は「イクセルエンターテイメント」提供)


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