韓国の旅客船セウォル号沈没事故で犠牲となった被害者遺族が、「セウォル号特別法」の制定を求めてソウルでハンガー・ストライキ(断食)を行っている。4日目となる17日には失神者が相次ぎ、病院に搬送される事態となった。
複数の韓国メディアが報じた。

 事故で犠牲になった京畿道安山の檀園高校2年生、故イ・チャンヒョンさんの父親は17日午後3時5分、ハンガー・ストライキに参加していたが失神し、救急車で近隣の病院に搬送された。

 同日午後3時25分には、プラカードを持ってハンガー・ストライキを行っていた同学年の故チョン・チャウンさんの母親が倒れ、救急搬送された。

 遺族らは12日から国会前で特別法制定を求める座り込みを実施。14日からは約10人が国会前と光化門広場でハンガー・ストライキを始めていた。

 事故家族対策委員によると、遺族らは夏日が続くなかで座り込みを続けたことから、健康が悪化しているという。

 韓国メディアによると、ある遺族は「消防車が目の前にいたのに、通報から(救急車の)到着まで13分もかかった」とし、「ハンガー・ストライキ中の場所に救急車も待機させなかった」と不満をあらわにした。(編集担当:新川悠)


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