ロシア生まれの歌曲「カチューシャ」と聞いて、メロディをすぐに思い浮かべられる日本人はどれほどいるだろうか。メロディを聞けば「ああ、この曲」と思う人はたくさんいるだろうが、歌詞だけで分かるのはかなり上の世代かもしれない。
中国メディア・人民網は2日、最も多く「カチューシャ」のアレンジ版が存在するのは日本であるとする記事を掲載した。

 記事は、同曲が実はロシアの伝統民謡ではなく、旧ソ連時代の第2次世界大戦期に戦意高揚のために作曲されたものであると説明。同時期に開発されたロケット砲の愛称「カチューシャ」の由来との説も出るほどソ連国内で流行したと紹介した。その後、ロマンや愛情あふれる歌詞が付された同曲は世界中で広く歌われるようになり、さまざまなアレンジがなされるようになったとしている。

 そして、「そもそも思いもよらないことかもしれないが」としたうえで、「第2次世界大戦における敵であった日本が、なんと最も多い『カチューシャ』のバージョンを持っているのである」と解説。旧満州時代のハルビンで生まれたという加藤登紀子が歌う伝統民謡版も高い人気を誇るほか、ベテランのコーラスグループ・ダークダックスのバージョンは親しみやすい日本語版であると紹介した。
そして、同曲はアニメにも用いられており、「ガールズ&パンツァー」で歌われているとも伝えた。

 記事に「テトリス」の紹介が抜けているのがいささか残念であるが、「テトリス」の開発者は日本人ではなくロシア人だ。日本ではほかにも、1980年代に「疲れがタモレば……」という歌詞を付けて栄養ドリンクのCMに用いられ、90年代には東京パノラママンボボーイズが「カサショフ」というタイトルでアレンジ曲を発表した。確かに、言われてみれば日本でこの曲を耳にする機会は割と多いのかもしれない。(編集担当:今関忠馬)(写真は、モスクワの聖ワシリイ大聖堂、イメージ写真提供:123RF)


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