全国高校野球選手権の地方大会が7月31日に全て終了し、7日からの「甲子園」に出場する49代表が出揃った。高校野球の魅力は、若い球児たちの溌剌としたプレー、そして、礼儀正しさからから醸しだされる清々しさにあると言えるだろう。
礼に始まり礼に終わるその様子は、外国人からすれば興味深いものかも知れない。

 日本人の持つ礼儀の習慣について、中国メディア・今日頭条は7月30日、「日本人は本当に礼儀正しいのか」と疑問を呈する記事を掲載した。記事は、「多くの外国人が言うように、日本には確かに美しき習慣が多く存在する。礼儀正しく、つばを吐いたりゴミを捨てたりしない」とする一方で、「しかし、日本人にだって様々なタイプがあり、礼儀がなっていない日本人も多い」と説明。特に、女性への礼儀を初めとして、日本の男性はビジネスシーンにおける礼儀が良くないとした。

 そのうえで、礼儀が人間関係の潤滑剤と心得る日本人が、海外でのビジネスの場では「行き過ぎた礼儀」によって大きな致命傷を被ると解説。
その例として、海外の顧客と会食する際に「日本人は相手を上座に座らせるために、自身はなかなか席に着こうとしない。あるいは、形式にこだわり過ぎるばかり、相手が先に動かない限り料理に手をつけようとしない」点を挙げ、「相手と会話しながら楽しく食事する」という会食の趣旨に反する行動を取ると論じている。

 また、中国人がよく日本人の習慣を説明する際に用いる「大男子主義」についても言及。「洋の東西を問わずレディ・ファーストの習慣があるが、日本の会社だけはエレベーターで女性がにこやかにボタンを押し、男性が堂々と先に乗り降りする」とした。さらに「飛行機内で荷物を棚に上げるのに難儀している女性を見ても、一部の日本人男性は動こうともしない」、「日本人は女性の部下にお酌をさせる」といった点について、外国人が「いつの時代だ」と訝しく思うと説明した。

 記事はこのほか、エレベーターやお酌などについて「日本では、女性さえそれがおかしいことであるとは微塵も思っていないのである」とし、この点も外国人には納得出来ないのであると解説している。


 この記事から得るべき教訓は、何事も一辺倒な見方では事を見誤る、物事には様々な側面や要素が存在する、ということだろう。「マナーが悪い」とのレッテルをしばしば貼られる中国人のなかにも、他人に対する思いやりを持ち礼儀正しく接する事のできる人は数多くいる。逆に「礼儀正しい」とされる日本人にも、不躾だったり慇懃無礼だったりする人が少なからず存在するのである。社会が作り出す「国民的な習慣」が確かに存在する一方で、「世の中にはいろいろな人がいる」ということを、忘れてはいけないのだ。(編集担当:今関忠馬)(イメージ写真提供:123RF)


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