
だが、中国メディアの中華網はこのほど、「中国の製造業は日本を全面的に上回った」という論調に疑問を投げかけ、中国のハイテク製品の輸出シェアが上昇したのは中国国内に部品メーカーが集積しているためという見方があることを指摘し、実際には日中製造業にはまだまだ大きな差があることを指摘した。
続けて、日中製造業の大きな差の一例として、企業の寿命を取り上げ、中国の中小企業の平均寿命はわずか2.5年にすぎず、大企業でも7-8年程度と紹介。これだけ中国企業の寿命が短いのは確固たる競争力のない企業が多いためであるとしたほか、中国の企業はあくまでも金儲けが目的であり、企業の規模が一定以上となると多角化を行って不動産や金融など儲かる業種に手を出す企業は多いと指摘した。
一方、日本の製造業は製品にこだわりを持ち、社会貢献などを目的に事業を展開しており、「製品の質が劣ることは恥である」とすら認識していると主張。速度や効率、即効性のある事業ばかりを行いたがる中国の企業に比べ、日本の製造業はまじめで厳格に技術開発に取り組み、執着心をもって製品づくりを行っていると指摘し、こうした製品づくりに取り組み態度に大きな差がある以上、日中製造業にはまだまだ大きな差があることを意味するものだと論じた。