中国の漢王朝を作った劉邦は、日本でも非常に有名な歴史上の人物だ。しばしばライバルだった項羽とともに小説やマンガ、アニメの題材として用いられてきた。
中国メディア・今日頭条は19日、「どうして中国にやって来て劉邦の墓参りをする日本人がいるのか」とする文章を掲載した。

 記事は、「しばしば、日本人がわざわざ中国にやって来て、劉邦や劉協の墓をお参りするというニュースを見聞きする。彼らは漢王朝の末裔だと称しているとのことだが、これは一体どういうことなのか」と疑問を提起した。

 そのうえで「実は彼らの話には歴史的な根拠があるのだ。3世紀末の西晋に、山陽公・劉協(漢王朝最後の皇帝である献帝)の玄孫にあたる劉阿知という人物がいた。晋が滅びるきっかけとなった八王の乱が起こる直前、天下の大乱を予知した劉阿知は一族を率いて日本に渡ったのだ。
歴史書には、西暦289年5月1日に日本に向かったと書かれており、息子をはじめとする一族の男女2000人余を率いて海を渡り、幾多の苦難を乗り越えて数カ月後についに日本に到着したという」と説明した。

 そして、日本に着いた劉阿知一族は漢民族の技術や文化を日本に伝え、当時の応神天皇も彼らを厚遇したと紹介。劉阿知の子である劉都賀は紡績技術を伝えて都賀王と称されたほか、子孫も次々と坂上、丹波、大蔵、内蔵といった姓を天皇から授かり、大蔵一族からはさらに原田、秋月、高橋、波多江、江上などの一族が派生したとしている。

 記事は、劉阿知一族の流れを汲む原田氏の家系図にはしっかりと祖先の名が記されており、1988年には原田氏の人びとが中国にある劉邦の墓前に参拝して「先祖参り」を実現させたと紹介した。(編集担当:今関忠馬)(イメージ写真提供:123RF)


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