上海などの一部の大都市では小学校に食堂が併設されるようになってきているが、地方の大多数の学校では児童生徒は昼に一度帰宅して昼食を取ることが一般的だ。それゆえ日本では大半の小学校で学校給食が提供されていることに驚く中国人は多いという。
中国メディアの今日頭条は11日、日本の学校給食を紹介する記事を掲載し、「日本の学校給食は単なる食事の提供だけではない」と伝えた。

 記事はまず、日本の学校給食の起源は1889年に山形県鶴岡市の大督寺内にあった私立忠愛小学校においておにぎり・焼き魚・漬け物といった昼食を貧困児童に与えたのがきっかけとなり、徐々に全国へ広まっていったと紹介。その後、1952年からは全国の学校で給食が提供されるようになったと伝え、その目的も「欠食児童対策」から「教育の一環(食育)」と位置づけられたと紹介した。

 続けて、給食は教育の一環であるゆえ、午前の授業が終わると当番の児童生徒は白衣を着て、自分達で給食の運搬や配膳を行うと紹介。さらに、どのような食材がどのように生産されて自分達の給食に使用されているかを学ぶと同時に食事のマナーまで学んでいると伝えた。

 他にも記事は、日本で提供されている給食は、栄養だけではなく調理場の衛生管理や調理方法にも細心の注意が払われていると伝え、「日本の学校給食は単なる昼食の提供だけではなく、食育という1つの重要な教育の場になっているのは興味深く、中国が学ぶべきものである」と強調した。


 冒頭でも紹介したように中国の小学校では自宅に帰って昼食と取ることが多い。食堂が併設されていても、複数あるメニューから子供自身の好きな料理を選んで食べるシステムであることが一般的で、偏った栄養摂取となってしまう恐れもあるのが現状だ。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)


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