中国経済の急激な拡大によって、都市部で生活する中国人の生活は豊かになった。だが、内陸の農村部の多くは成長から取り残され、都市と農村における貧富の格差は拡大を続けている。


 また、都市部でも不動産や物価上昇に伴う経済上のストレスが増加しており、中国人はどこで生活しているとしても「教育や医療に関する不安」は絶えないのが現状だという。中国メディアの百家号は22日、「日本では貧富の格差が少ないのはなぜか」と問いかける記事を掲載した。

 日本も近年は貧富の格差が拡大傾向にあると言われるが、資本主義国の日本よりも社会主義国であるはずの中国の方が格差は大きいのは確かだろう。記事は、日本の格差が中国ほど大きくないのは、「日本では所得や住む地域に関わらず、一定の福祉が保障されているため」だとして、その幾つかを紹介した。

 まず、教育については「日本では公平な教育が追求されており、法で定められた公立の学校が全国に置かれ、教育水準は全国で統一されている」と説明。中国では学校の施設や教師の水準は地域によって大きく異なることに加え、親の戸籍によって子どもが入学できる学校も制限される。
それゆえ「日本では僻地に住む子どもも、都市部の子どもも同じ教育が受けられられる」ことに驚きを表しつつ、この公平な教育が格差の拡大防止に一役買っていると論じた。

 また、医療においても「日本では皆保険制度があり、高額医療でも保険が適用されるうえ、所得水準によっては減免措置もある」とし、中国の低所得者が心配する医療費の心配が日本では随分と緩和されていると伝えた。国によって制度や福祉は大きく異なる。中国は経済こそ成長を遂げたものの、国民が受けられる福祉はまだ整備の余地があるゆえに、中国人は日本の福祉制度を羨ましく感じるのかもしれない。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)


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