ソーシャルメディアなどの普及によって、中国では日本に関する情報量が格段に増えたが、同時に日本に対する「誤った情報」も広まっているようだ。中国メディアの今日頭条はこのほど、「日本について伝え聞いていた情報には間違っているものも多い」と紹介する記事を掲載した。


 ソーシャルメディアの普及により、訪日経験のない中国人でも間接的に日本の様子を知る機会が増えていると言えるだろう。こうして、中国人の間で日本と中国の違いが面白おかしく語られるうちに、日本のドラマや漫画を通じて得た情報も混じり合って「日本の間違った情報があたかも真実として拡散されている」らしい。

 記事は、「真実として拡散されている日本の間違った情報」の例として、「中国と比べて日本の物価は生活し難いほど高い」、「日本人は皆、頻繁に鯨肉を食べている」、「毎日寿司や刺身を食べている」、「情が薄く冷たい」、「痴漢が多い」ことなどを列挙しつつも、「どれも真実とはかけ離れている」と指摘した。

 日本人の生活は豊かという認識から、日本人の平均月収や生活費に興味を持つ中国人は多い。かつて、日中の経済格差が大きかった頃なら日本の物価に衝撃を受けたであろうが、現在は中国人の収入も増え、都市部の物価も高騰しているため、むしろ中国の方が高額なものは少なくない。

 また食べ物に関しても、日本人が「毎日寿司や刺身を食べる」というのは誇張された情報と指摘した。
また、日本が捕鯨に積極的で、実際に商業捕鯨を再開したことが理由なのか、日本人はクジラをよく食べていると誤認している中国人は多いようだが、実際は鯨肉を食べたことのない日本人も多いのではないだろうか。さらに、地下鉄や電車などの日本の公共交通機関では「痴漢」に対する注意書きをよく見かけるためか、中国人は「そんなにたくさん痴漢がいるのか」と認識してしまうようだが、これも実際には「どれも真実とはかけ離れている」と論じた。

 日本で暮らし、日本の文化や習慣を知っている中国人は、中国で語られる「日本の常識」には多くの誤解が含まれていることを知っているはずだ。そして、誤解の多くは相互理解の不足が原因であるため、日本人の間にも中国に対する間違った固定概念があるのかもしれない。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)


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