中国人の日本への理解は、日中間の交流の増加でかなりの程度深まってきたが、それでも偏りはあるようだ。中国メディアの澎湃新聞は10日、学校では教えてくれない「愛と憎しみの入り混じった本当の日本」を紹介する記事を掲載した。


 記事はまず、中国人は日本のことをまだよく知らないと紹介。第二次世界大戦で日本は中国の敵国となったため、中国人が関心を寄せるのは明治維新から第二次世界大戦までで、「戦後のことはよく分からない」と伝えた。しかし、短期間で経済強国になった戦後の日本の台頭はより深く学ぶべきところだと紹介している。

 戦後の日本の成功は、1つには「反省が生かされた」ことにあるという。中国人にとって意外なことだが、日本は戦前の教訓を生かして「日本は正常な現代的な国」に変わったことを対外的にアピールし、それに成功したと紹介。戦争の代わりにスポーツに力を入れ、海外で人気のスポーツを積極的に取り入れ、オリンピックにも参加し、反米運動が起こっても米国人には優しくするなど、努力を見せたと称賛している。


 また、戦後の日本の台頭からは「学習能力」が感じられるとも指摘。例えば、日本人は戦後に米国をこぞって真似していたが、いつの間にかそこにイノベーションが加わり「日本風」になったことで逆に米国人に真似されるようになったと紹介している。

 さらには、「集合体の中で、政府、企業、個人がそれぞれ自分の良さを発揮する」特徴もあると紹介。各人は尊厳を持っていて、問題が起きると団結する習慣があるので製造業で優れた生産方式が生まれ、海外のメーカーが真似したくても真似できないとしている。また、中国から儒家思想の影響を受けながらも、そこに「改造」を加えて「忠」を加えたと紹介。信頼関係のおかげで団結力が強いのであって、軍隊とは違うと伝えた。


 中国にとって日本は複雑で理解に苦しむこともあるようだが、日本から学べることもまた多いようだ。古代では日本が中国から多くを学んだが、今では中国が日本から多くを学び、さらなる成長を遂げていくのかもしれない。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)


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