中国メディアの百家号はこのほど、東海道新幹線を世界初の高速鉄道として紹介する記事を掲載した。中国初の高速鉄道ができる40年以上も前に日本は新幹線を開通させていたと紹介している。
記事は、東海道新幹線は東京五輪が開催された1964年に開通していると紹介。東京と名古屋、大阪を結ぶ全長約514キロの路線で、当初は時速200キロで走行していたと伝えた。その後285キロまで速度を上げているが、「中国の時速350キロには及ばない」と記事は比較している。
また、日本はかなり早くから高速鉄道の研究開発を始めており、「第二次大戦開始前から」計画があったと紹介。50年代の時点ですでに東海道本線は飽和状態であったことに加え、64年の東京五輪開催決定で高速鉄道建設の必要があったのだ、と論じている。
このほか、新幹線の開通は経済発展を大きく後押ししたと記事は分析。新幹線によって沿線都市の工業化が促進され、都市部と地方との差を縮めることができたと指摘した。さらに、これまで1度も乗車中の客による死亡事故を起こしていないほど安全性が高く、利益率の高いドル箱路線になっていると伝えた。この点、運行開始早々に死亡事故を起こし、ほとんどの路線で赤字を出している中国の高速鉄道とは一線を画していると言えるだろう。
そして、「新幹線の安定性は、その高い制御システムにある」と記事は分析。そのため数分の運行間隔が可能であり、ほとんど時間がずれることはないとその正確さを称賛した。さらに動力分散方式を採用しているので乗り心地も良いと伝えている。
それでも最後に記事は「でも新幹線は中国高速鉄道ほど更新が早くなく、やはり中国の高速鉄道こそ王者だ」と結んでいる。とはいえ、50年以上前に世界初となる新幹線を開通させた日本の技術力と、安全な運行実績は中国にはないものだ。現在ではリニア新幹線の建設も進められており、日本はこれからも高速鉄道分野で世界をリードしていくに違いない。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)
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