日本人は礼儀正しいと称賛されることが多いが、その根底には「他人に迷惑をかけない」という心がけがあると言えるだろう。中国では「お互いさま」という意識が強く、他人に迷惑をかけることをそれほど悪いことだとは思わない人が多いため、日中では考え方が大きく違っていると言えるだろう。
中国メディアの百家号はこのほど、「日本人はあらゆるところで他人に迷惑をかけることを気にしている」と紹介する記事を掲載した。

 では、日本人はどんなところで「他人に迷惑をかけないようにしている」のだろうか。記事は、公共交通機関を利用するとき日本人は非常に気を使っているようだと紹介。日本人はとても親切だが、電車などの乗り物で高齢者や妊婦、障がい者を見かけてもあまり席を譲らないものだ。記事の中国人筆者はこれを、「他人に迷惑をかけないというルールに縛られて、譲りたくても譲れなくなっている」と分析している。

 なぜなら、もし親切心から席を譲ると、相手は「他人に迷惑をかけてしまった」と感じてしまうからだ。
そのため、どうしても譲りたい場合には次の駅で降りるふりをして立ち上がって席を空け、自分はほかの車両に移るという芝居を打たなければならないとした。

 他にも、荷物を置くときはほかの人の迷惑にならないように地面に置くことや、公共の場所では騒がないこと、エレベーターに乗るときは片側に寄る、さらには時間を守ることなど、他人に迷惑をかけないよう気を使う場面は多岐にわたると紹介。約束の時間に関しても、到着が早すぎても遅すぎても迷惑になるので「5分前が基本」だと伝えている。

 確かに面倒なこともあるが、他人に迷惑をかけないのは、自分の快適さを犠牲にしてでも他人を優先させるという心がけから始まった習慣と言える。記事の中国人筆者は、日本ではきっと子どもが生まれたら最初に「他人に迷惑をかけない」ことを教えているのでは、と冗談交じりに伝えているが、日本では小さな子どもも公共の場所では礼儀正しく、あながち間違いではないだろう。子どもなら何をしても許されるという風潮のある中国は、「他人に迷惑をかけない」習慣をまずは大人から学ぶと良いかもしれない。
(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)


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