発売の背景について、9日に取材に応じた渡邊志織嗜好品マーケティング部部長はコーヒーの需要がプレミアムと簡便・時短の方向で二極化が進み、ポーションコーヒーは後者への対応であるとした。
「豆などをおうち時間で贅沢にゆっくりと飲まれる方と、簡単・時短に済ませてとにかく飲まれたい方との二つに分かれている。個食化を考えると簡単・時短のポーションコーヒーは非常に将来性のあるものだと考えている」と語る。
中身は、濃厚ドリップ抽出と香料不使用で差別化を図った。濃厚ドリップ抽出は、抽出したコーヒー液を使い、新しいコーヒー粉にくぐらせる(お湯と同じように抽出する)やり方で、これにより風味のよいところだけを抽出。「多くのブランドは濃縮エキスを使用している。濃縮エキスとは低温下で減圧し真空状態で水分を蒸発させて濃縮する方法で、これだとその過程でコーヒーの風味が飛んでしまう」と説明する。
濃厚ドリップ抽出でミルクにも好適な深みのあるコクを生み出し、またコーヒー豆を“極”深炒り焙煎することで、アイスコーヒーにも適した設計になっている。
ターゲットは30~50代女性。おいしいコーヒーを手軽に楽しみたい人と自分なりのこだわりがある人に向けて、おうち時間を充実させるお菓子作りやアレンジレシピの提案も予定している。