「い・ろ・は・す」大容量を強化 “お米食べ比べセットが当たる”で好発進 天然水の本質的な価値伝える活動に注力
「い・ろ・は・す 天然水」2LPETの白を基調としたカートン(ケース)
コカ・コーラシステムはナチュラルミネラルウォーターブランド「い・ろ・は・す」で、天然水の本質的な価値を伝える活動に注力するとともに、家庭内需要の増加を受けて、これまで手薄だった大容量の2LPETを押し出していく。

2月22日に、「い・ろ・は・す 天然水」の2Lケースを対象に抽選で777人に“お米食べ比べセットが当たる”プロモーションを開始し出足好調となっている。


同プロモーションは、「い・ろ・は・す 天然水」2LPETのケースに記載している二次元コードから応募すると、6つの採水地の自然が育んだ6種類各1kg(計6kg)のお米が当たる内容。

白を基調としたカートン(ケース)を採用し、スーパー・量販店などでの陳列を強化している。

「大型PETの購入者は50代以上のシニアの方が多く、高い頻度で買物に行かれる傾向にある。店頭での露出が最も効くターゲットであり、白いカートンを採用したところとても目立ち、それにプロモの力が加わりトライアル獲得につながった。想定以上に効果があったため継続して活用していきたい」と日本コカ・コーラの朴英俊マーケティング本部ウォーター事業部部長は意欲をのぞかせる。

大容量は今後も強化の構え。


「コロナで家庭内需要が高まったことに対してコカ・コーラとして大型PETの天然水を提供すべきと判断した。他の商品もあるが、プラスアルファーの価値を提供するということも考えて『い・ろ・は・す』がその役割を担い、今回、プロモーションのタイミングで押し出していった」と説明する。

家庭内需要の獲得は大容量以外も模索。

「自販機やコンビニチャネルでの活動も行いながら、家庭内需要を上手く取り込めるように少し力をシフトしていかないといけない。2L以外にマルチパックを含めて試験的にスーパーチャネルでやっていくことを考えていきたい」と述べる。

天然水の本質的な価値を伝える活動としては、新たに“森で育まれた天然水のおいしさ”をコンセプトに掲げて「い・ろ・は・す 天然水」のラベルを刷新。
プロモーションを開始した2月22日にリニューアル発売した。
これにより「従来のリサイクルを前面に押し出したコミュニケーションを大きく変えて、品質に重きを置いたものにした。それと同時に、プロモーションを展開したことで2月から好調に推移している」という。

品質訴求では、「い・ろ・は・す 天然水」が、厳選された全国6カ所の採水地からとれた天然水であることを改めて伝えていく。

「『い・ろ・は・す』のブランドイメージは“新しい”“お洒落”“洗練されている”といったパッケージのイメージが大きく、中味の天然水についてあまりご存知でない方もいらっしゃる。改めておいしい天然水が入っているということをコミュニケーションしていく」と語る。


品質訴求や大容量を強化する一方で、容器面では引き続き環境・サステナビリティの取り組みを継続していく。

555mlPETに昨年導入したリサイクル100%のPETについては「環境への貢献以上に、産業界全体に与えたコロナの影響が大きかった。生活者の視点も価格に移ってしまい短期的にみると昨年は厳しい年だったが、環境やリサイクルの取り組みはブランドの根幹として継続していきたい」との考えだ。

「い・ろ・は・す」のエコイメージは年々蓄積されている。

「い・ろ・は・す」大容量を強化 “お米食べ比べセットが当たる...の画像はこちら >>
「い・ろ・は・す 天然水」2LPETの白を基調としたカートン(ケース) 「やはり継続して蓄積していくことが大事。09年に導入して、今年で12年目を迎え“環境のいいブランドは?”と聞かれると『い・ろ・は・す』が上位にあがってくる」という。


昨年4月にケース販売を開始したラベルを貼らない「い・ろ・は・す 天然水 ラベルレス」(560mlPET)については「ECで通常のパッケージのもと併売したところラベルレスが純増している。もう少し分析しないといけないが、純増しているということは、それぞれ異なるユーザーがついている可能性がある」との見方を示す。

今年3月には2LPETのラベルレスも販売し、ECでは大小ともにラベルレスが純増となっている。その中で560mlPETは、うねりのある新形状の容器を採用し胴体部分にはブランドロゴが大きくエンボス加工されたデザインが女性に受け入れられているという。

 「い・ろ・は・す」ブランド全体では今年、「い・ろ・は・す 天然水」に最注力していく。くだものフレ―バウォーターについては「フレーバーウォーター市場が17年にピークを迎えて以降、2ケタで縮小している。
とはいえ、まだまだ大きな市場であるため、きっちり戦っていけるように準備していく」。