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Amazon、楽天市場、Yahoo!ショッピング、auPAYマーケットで消費者に優しいモールは!?

物価の上昇が続く中、できることなら安くモノを買いたい! そんなとき、実店舗よりもECのほうが安いこともあるというのはご存じだろうか? そこで、代表的な大手ECモール4つを対象に、同一商品の価格比較を抜き打ちで実施! 今、最も消費者に優しいモールはどこ!?

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■Amazonの商品が安い驚きの理由

日用品から雑貨、衣服、家具、家電まで。ECモールを開けば、だいたいのモノは買える。

だがここ最近では、楽天市場の低調が記憶に新しい。

同モールでは「楽天モバイル」「楽天トラベル」などグループのサービスを使うことで、得られるポイントが増えるSPU(スーパーポイントアッププログラム)が人気を博していた。

ところが昨年12月から、SPUの改定を皮切りに次々と仕様を変更。これらが改悪だと取り沙汰されているのだ。

では今、最もおトクなECモールはどこか? 今回はAmazon、楽天市場、Yahoo!ショッピングの三大モールに加え、近年存在感が増しているau PAY マーケットを合わせた4つのECモールを独自に徹底比較! ECモールの市場動向データを提供する株式会社Nintの菱田拓良氏にも解説いただいた。

詳しくは図表1を見てもらうとして、各モールの特徴をおさらいしよう。

物価高を感じさせない、本当におトクなサイトはどれ!? 4大ECモール徹底比較
データは最新のものを用いたが、au PAY マーケットの出店数は2019年5月時点とやや古い数字であり、 現在はもう少し拡大していると考えられる。決済方法を工夫した際の還元率は、とことんやればもっと 上げられるが、ハードルは非常に高いので現実的なラインのものを記した

データは最新のものを用いたが、au PAY マーケットの出店数は2019年5月時点とやや古い数字であり、 現在はもう少し拡大していると考えられる。決済方法を工夫した際の還元率は、とことんやればもっと 上げられるが、ハードルは非常に高いので現実的なラインのものを記した

黒船・Amazonは他モールとは一線を画した豊富な品ぞろえと、注文当日に商品が届くこともあるほど、圧倒的な配送スピードが魅力。自社倉庫を国内に20ヵ所以上構えており、その物流網は圧倒的だ。それに比べて知られていないのだが、Amazonは価格が下がりやすいことも大きな特徴だと菱田氏は言う。

「Amazonで掲載されている商品の価格を他モールと比較して自動的に価格を変動させる〝プライスマッチ〟という機能があり、他のモールのほうが安ければ値段を下げることもあるんです。

さらに同一商品の中で最も価格の安いところを大々的に表示しているため、Amazon内でも価格競争が繰り広げられており、低価格化につながっています」

対して国内ECモールの雄・楽天市場の特徴は、Amazonに引けを取らない豊富な品ぞろえ。そして検証結果を先に言ってしまえば、改悪したとはいえ、なお高水準な還元率だ。

スーパーSALE時の還元率は最大で46%と驚異的! 条件のハードルこそ高いものの、他の追随を許さないおトク度だ。

「楽天市場は出店者が法人か否かをチェックするなど、審査が厳しいことで有名。また月額出店料や、システムサービス利用料などの出店維持費がほかのモールに比べて高めに設定されています。そのため転売ヤーが非常に少ないなど、信頼性はライバルのモールと比較しても格段に高いです」

出店数は約5.7万店舗と他モールに比べると少ないが、これは少数精鋭の裏返しなのだ。

「注文しても商品が届かないトラブルや商品の破損、同梱部品の不足といった発送ミスが少ない。そういったリスクがほぼなくネットショッピングを楽しめるのも強みですね。

他のモールに比べると価格が少々高いように思えるかもしれませんが、還元されるポイントも踏まえて考えると、楽天のほうがおトクということも少なくありません」

家具や家電といった高額商品を買う際は楽天市場を選ぶメリットが大きそうだ。

■Yahoo!の出店数が多いワケ

Yahoo!ショッピングの最大の特徴は出店数で、Amazonと楽天に大差をつけて約120万店舗を有している。これはなぜ?

「ここは成長していくためにとにかく出店者を確保する戦略を取っていたため、実はひと昔前まで誰でも出店できたんです。出店の初期コストや月額の維持費も不要だったので、断トツの店舗数になっています。

出店のハードルが低いため転売ヤーなどの出品者から購入してしまうリスクもありますが、公式店のような信頼性の高いショップを選んで購入すれば問題はないでしょう」

また、レア商品やビンテージ商品など、手に入りづらい品と出合える点もYahoo!ショッピングの魅力だ。

そして最後はau PAYマーケット。

特徴はauユーザーへのボーナスが手厚いことで、ポイント還元率は最大で9%を誇る。

ただau PAY マーケットは最後発ということもあり、他モールに比べて出店数の少なさが気になるところ。さらに、配送料が比較的高めといった印象を受ける。

「他の三大モールとau PAY マーケットの明確な違いは、自社倉庫です。Amazon、楽天、Yahoo!ショッピングはそれぞれ倉庫を保有しているため配送料をぐっと抑えているのですが、au PAY マーケットは自社倉庫を持っていないのです。そのため各ショップが配送手続きをすることになるので、配送料が高くなってしまう傾向があります」

au PAY マーケットでは化粧品が人気ジャンルとなっているが、化粧品の売れ行きでは韓国発のECモール「Qoo10」の台頭も著しく、独自の強みとまではいえない状況だ。

ちなみに、auと同じく通信キャリアのNTT docomoにも「dショッピング」というECモールがある。しかし現状でもキャンペーンなどは非常に少なく、その上ドコモはAmazonとの協業を発表しているため、今後注力される可能性は低いだろう。

物価高を感じさせない、本当におトクなサイトはどれ!? 4大ECモール徹底比較
データはすべて8月22日時点。各種ポイントはすべて1ポイント当たり1円相当。基本的には相性の良くない決済手段を用いた場合の還元率を記したが、Yahoo!ショッピングは「全額PayPay残高で支払い」「LINEとYahoo! JAPAN IDの連携」という比較的簡単な条件をクリアすれば大幅にポイントが増えるため、その条件の数値を示した。この条件を達成せずに購入する場合は基本的に1%還元となる

データはすべて8月22日時点。各種ポイントはすべて1ポイント当たり1円相当。基本的には相性の良くない決済手段を用いた場合の還元率を記したが、Yahoo!ショッピングは「全額PayPay残高で支払い」「LINEとYahoo! JAPAN IDの連携」という比較的簡単な条件をクリアすれば大幅にポイントが増えるため、その条件の数値を示した。この条件を達成せずに購入する場合は基本的に1%還元となる

続いて図表2では、代表的な商品の価格を比較した。

すべてのモールに出品されている同一商品をピックアップして比較したが、ポイント還元率や送料はともかく、価格もモールによってかなり差があることがわかった。

中でもAmazonはティッシュペーパーや水などの日用品が特に強い。ほかの比較項目の商品でも、ポイント還元を加味しても安さが目立っている。配送の早さも評価できるポイントだ。

Amazonや楽天市場、au PAY マーケットは公式のクレカを発行しなければ高還元が得られない一方で、Yahoo!ショッピングはちょっとした設定を済ませたPayPayを使うだけで5%還元が得られるため、実はかなり手軽にポイントが得られる。そのため、米や肉はYahoo!のほうが好条件となるケースもあった。

ただ、どのサイトも頻繁に価格変動が起きている。キャンペーン期間中は商品の値段や付与されるポイントが一気に変動するため、おトク度もガラッと変わってくるだろう。

物価高の今、少しでも安く、おトクに買い物をするためのヒントにしてほしい!

取材・文/逢ヶ瀬十吾(A4studio) 写真/共同通信社 時事通信社

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