(左から)マシンガンズの滝沢秀一、西堀亮、ザ・パンチのパンチ浜崎、ノーパンチ松尾
結成16年以上の漫才師による賞レース『THE SECOND』で2023年に準優勝したマシンガンズと、翌年に同じく準優勝だったザ・パンチによるツーマンライブ「ザ・マシンガンパンチ」がよみうり大手町ホールにて開催された。笑いと感動、そしてセクシーに盛り上がった奇跡のイベントの模様をお届けする。
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■「盛り上がるのはおかしい!」おじさんコンビの写真集に黄色い声援
二組がリリースしたデジタル写真集のセクシーカットが使用されたOPムービーが流れると、総勢500人に及ぶ観客たちから「フゥ~~!」と黄色い声援が飛び交う異様(?)な光景の中、イベントはスタート。
その盛り上がりっぷりに「写真集を買った人?」と会場のファンに滝沢が聞くと、8割ほどが手を挙げ、4人はその反響に驚きを隠せないようで、「おじさんの写真集でこんなに盛り上がるなんておかしい」と西堀がツッコんだ。
まるでアイドルのような2ショット/デジタル写真集『抱かれずにいられない』より
まるでアイドルのような2ショット/デジタル写真集『抱かれずにいられない』より
■盛り上がりすぎて30分オーバー「またやりたい」
初のツーマンライブでは漫才をはじめ、苦楽を共にしたマネージャーとの意思疎通を図るクイズコーナーも実施。
「『THE SECOND』で準優勝したときの心境は?」という質問に、ザ・パンチのマネージャーは「決勝戦の2本目ですごくウケていたので、優勝を狙えると思っていた」と回答し、マシンガンズのマネージャーは「対戦相手が優勝候補のランジャタイだと分かったとき、世間も事務所もダメだと思っていた。しかし、僕はハマればいけると思ったし、実際に勢いがあったので優勝まで行けると感じた」と振り返った。
両マネージャーとも担当コンビの優勝を信じ、二人三脚で『THE SECOND』に挑んでいた様子が垣間見られ、会場からは大きな拍手が送られた。
■マネージャーから感謝の手紙も、なぜかたこ焼きの宣伝に
クイズコーナーの最後には両マネージャーからの手紙が読まれ、ザ・パンチのマネージャーはステージにも登場。『THE SECOND』直後に大阪に異動となり、現在はマネジメントをしつつ、たこ焼き屋「吉たこ」の運営に携わっていることを報告。最近ではレジ締めを覚えたそうで、まさかの仕事業務に会場は笑いの渦に包まれた。
ライブ終演後、熱気が残るマシンガンズとザ・パンチを直撃! 会場でも話題を集めたデジタル写真集についての感想も聞いてみた。
――ツーマンライブお疲れ様でした! 大盛り上がりでしたね。
ザ・パンチ、パンチ浜崎(以下、浜崎) いや~楽しかったですね。
マシンガンズ・滝沢(以下、滝沢) 楽しすぎて、丸々1個コーナー潰しちゃったしな(笑)。
ザ・パンチ、ノーパンチ松尾(以下、松尾) 6分のネタを2本ずつ合計24分は漫才をやって、残りの60分でコーナーでもやろうかって考えてたんですけど、まず漫才だけで60分くらいやってしまって。なんで27年もやってるのに時間が守れないのかって思っちゃいますけど。
マシンガンズ・西堀(以下、西堀) でも、伸びるって楽しい証拠だよね、楽しいライブになったんだと思う。
浜崎 やれなかったコーナーあるし、もう1回ツーマン開催できますよ(笑)。
――それはぜひ開催してほしいです! そしてお二組ともアラフォーで初のデジタル写真集を出したわけですが、発売してみてどうでしたか?
滝沢 おじさん4人に「デジタル写真集どうしたか」って(笑)なんて質問なんだ。写真集をきっかけに裸になれたのが気持ちよかったですね。
西堀 これ活字になるんだぞ!
滝沢 そうだな、不用意なボケはやめとこう(笑)。でもキレイに残せて良かったですよ、本当に。でも西堀は最初、撮影にあまり乗り気じゃなかったんだよな。
西堀 普通に考えて恥ずかしいじゃないですか。でも、メイクをしてかっこいい衣装を着ると、感覚がマヒしてくるというか。
緊張がほぐれ表情にも和らぎが見えた西堀/デジタル写真集『抱かれずにいられない』より
浜崎 僕もまさかお尻だけで500枚も撮られると思ってませんでした。
――お尻の反響はどうでしたか?
浜崎 写真集に載ってるのは500枚の中から厳選されたお尻なので、ファンの皆さんから届く感想はお尻ばっかりですね。
松尾 当たり前に答えているけど、お尻の反響ってなんなんだよ。
「大きい赤ちゃんみたいでかわいい」とファンから好評のパンチ浜崎のヌーディーカット/デジタル写真集『砂漠でラクダに抱かれて』より
――松尾さんはいかがでしたか?
松尾 我々の写真集は発売日に『週プレ グラジャパ!』のデジタル写真集デイリーランキングで1位になったんですけど、それには思わず笑っちゃいましたね。他は水着のおキレイな方が並んでるのに1位がおじさんって(笑)。
――奥様にも見せました?
松尾 あー......なんか買って、隣でヘラヘラしながら見てましたね。感想は特になかったです(笑)。かっこいいとも言われていない(笑)。でも3歳の息子は浜崎さんを見て「お尻!お尻!」って喜んでいました。
ノーパンチ松尾のイケオジカット/デジタル写真集『砂漠でラクダに抱かれて』より
西堀 かが屋の加賀くんに撮ってもらえたから、緊張せずに臨めたのはよかったな。やっぱり芸人の生態を知っているから、僕たちの扱いもよく分かっているんですよ。
滝沢 撮影中、僕たちが疲れているのが分かると、加賀くんが休憩を提案したり撮影を止めてくれたりして、本当にありがたかったです。あとは撮影スタッフさんから「2人の頭を近づけてください」って指示があったとき、想像以上に相方と距離が近くなって恥ずかしかったんですけど、加賀くんはその空気も察してシャッターを押すスピードを早めてくれました。
――もし次回作を撮るならどんな内容にしたいですか?
浜崎 そうですね、今回は夏だったので......
松尾 なんでそんな当たり前にすらすらと答えられるんだよ。
浜崎 今回はお尻を出したので、次は前ですかね。まだ誰もやっていないんじゃないですか? やっぱり体が綺麗なうちに写真に残しておきたいですし。
西堀 宮沢りえの『サンタフェ』みたいな?
松尾 正気か!? 男が前を出すのはダメ。絶対ダメダメ(笑)。
大人の色香ムンムンの滝沢/デジタル写真集『抱かれずにいられない』より
滝沢 今回はデジタル写真集なので、書店のレジに持っていく恥ずかしさがないというか。こっそり読めるのがいいと思うんですけど、いつか紙の写真集も出してみたいですね。紙の写真集を出した芸人って昔はいたかもしれないけど、最近はあまり聞かないので、面白い挑戦になるんじゃないかと思います。
西堀 ぼくらは浅草で撮影してもらったからな~。
――グラビアの王道、海はどうですか?
西堀 確かに冬だったから、夏っぽいテーマもいいかもね。それかアーティスティックなやつ。ライトをバシッとあてて大事な部分は見えないみたいな(笑)。
浜崎 僕はギリシャに行きたいですね。
松尾 ギリシャ好きだな、お前。
滝沢 僕は脱ぐ準備はできているので、どこでもいつでもオファーお待ちしています(笑)。
■ザ・パンチ
1998年コンビ結成。2008年『M-1グランプリ』で決勝に進出し、2011年には「THE MANZAI」の認定漫才師50組に選ばれる。2024年には結成16年以上の漫才師による賞レース『THE SECOND ~漫才トーナメント~』第二回で準優勝に輝く。
○パンチ浜崎(ぱんち・はまさき)
1981年1月16日生まれ 東京都小平市出身 身長173 cm
公式X【@PUNCH_HAMASAKI】
○ノーパンチ松尾(のーぱんち・まつお)
1980年7月30日生まれ 東京都田無市出身 身長172cm
公式X【@nopunchmatsuo】
■マシンガンズ
1998年コンビ結成。2007年『M-1グランプリ』で準決勝に進出し、2023年には結成16年以上の漫才師による賞レース『THE SECOND ~漫才トーナメント~』で準優勝。
公式YouTube「マシンガンズチャンネル」
○滝沢秀一(たきざわ・しゅういち)
1976年9月14日生まれ、東京都出身。
ごみ清掃員としても仕事をこなし、環境省のサステナビリティ広報大使を務める。
公式X【@takizawa0914】
公式Instagram【@takizawa0914】
○西堀亮(にしほり・りょう)
1974年10月4日生まれ、北海道札幌市出身。
公式X【@nishihoriryo】
公式Instagram【@nishi.hori】
公式YouTubeチャンネル『西堀ウォーカーチャンネル』
取材・文/橋本岬