山下 そういう、あやふやな規制でメーカーを縛り上げてる間に新たな審査団体が次々に誕生してきた。

松尾 そう。SODが立ち上げていた「メディ倫(メディア倫理協会)」を手本に、各メーカーが次々に審査団体を立ち上げ始めたんですよ。

山下 北都が「日本倫理審査協会」(07年にビジュアルソフト・コンテンツ産業協同組合に移行)をつくり。

松尾 クリスタル映像は「日本映像ソフト制作・販売倫理機構(JVPS)」、桃太郎映像出版は「全日本映像倫理審査委員会」、ちょっと遅れてプレステージ系が「東日本コンテンツ・ソフト」を設立して。


―ちなみにメディ倫は05年に経産省の認可を受けながら、CSA(コンテンツ・ソフト協同組合)という組織に改編を行なっていますね。

山下 そして、いよいよ切羽詰まったビデ倫は、06年にようやく基準を見直すんです。

松尾 端的に言うと、モザイクを薄くしたと。

山下 ところがモザイクを薄くしたビデ倫が翌年、警視庁からわいせつ図画頒布幇助(ほうじょ)容疑で摘発されてしまう。

松尾 同時にビデ倫加盟メーカー役員も逮捕されて…。

山下 以前も説明したように、ビデ倫って警察の天下り先ですからね、そこにガサ入れっていう異例の事態です。

―どんな背景が?

松尾 そのへんの裏事情については、ウチの社長が得意ですよ。(ハマジムの事務所にいた浜田一喜氏を呼び込んで)実際、どんな経緯があったの?

浜田 発端になった作品のジャケットを私も実際に見ましたけど、モザイクが極端に小さくて薄いんですよ。摘発されたメーカーの幹部に「さすがにこれはヤバいでしょ」と指摘したら、「ビデ倫のお墨付きがあるから大丈夫」って涼しい顔してましたけど。