『ビハインド・ザ・コーヴ』に疑問…「反捕鯨」=「反日」か? 歴史認識問題と同じく対立を煽っているだけ

しかし、映画の中では「反・反捕鯨」をアピールする断片的なストーリーや場面が次々と重ねられるだけで、全体の構成を通じて捕鯨に反対する人たちを説得できるような論点をきちんと示せてはいないように思いました。

『ザ・コーヴ』に登場するイルカ保護の活動家、リック・オバリを悪党のように描き、「アメリカの大統領が政治的な理由で日本の捕鯨を潰そうとしている」とか「東京大空襲や原爆の悲劇を経験していない人には捕鯨問題の本質はわからない」などと言われても、「反・反捕鯨」の人たちからは「そうだ、そうだ!」と歓迎されるでしょうが、これでは捕鯨に反対する外国の人たちを説得もできないし、理解もされません。そもそも反捕鯨を「反日」と捉えること自体が間違っていると思います。

―ちなみに、マックニールさん自身の捕鯨に対する基本的なスタンスは?

マックニール 僕は日本近海で行なう「沿岸捕鯨」は問題ないという立場です。昔から沿岸でクジラ漁をして生活してきた人たちがいるのですから、これは日本の沿岸地域の「文化」でもある。世界には他にもそうした文化を持つ国があり、それはきちんと尊重されるべきです。ただ、同じ捕鯨でも、日本が南極海などで行なっている「遠洋捕鯨」が本当に必要なのか…という点では疑問が残ります。あれは文化ではなくて「産業」ですからね。

このスタンスは僕の母国、アイルランドが1997年のIWC(国際捕鯨委員会)で提案した妥協案、いわゆる「アイルランド提案」と基本的に同じ考え方で、僕はこれが最も現実的な解決案だと思っています。しかし、日本はこの提案を拒否し、反捕鯨国の代表格であるニュージーランドも拒否したため、20年近く経った今も状況は変わっていません。
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2016年2月11日の政治記事

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