『ビハインド・ザ・コーヴ』に疑問…「反捕鯨」=「反日」か? 歴史認識問題と同じく対立を煽っているだけ

―ただし、南極海などで行なう日本の遠洋捕鯨はクジラの生態数調査など科学的な目的を持った「調査捕鯨」だというのが日本の公式な立場ですよね?

マックニール 日本のもうひとつの問題点はそこです。今や日本の遠洋捕鯨が純粋に科学的な目的を持った「調査捕鯨」だというのは明白なウソで、今やそれを本気で信じている国は他にありません。2014年にはオーストラリアからの訴えを受けたオランダの国際司法裁判所が、そうした日本の主張をほぼ全面的に退ける判決を下しています。

僕が以前、捕鯨を支持する日本のある大物政治家にインタビューした際にも、彼は率直に「外国が不当な形で日本の捕鯨を潰そうとするから『調査』という口実を使ってでも捕鯨産業を守る必要がある」と語っていましたからね。

そうやって今や誰も信じていない調査捕鯨の継続を主張しても、この先IWCの中で日本の立場が改善する可能性はないでしょう。その結果、犠牲になっているのが太地町のように伝統的な沿岸捕鯨に携わっている人たちです。

ならば、多額の補助金やODA予算を使い続けるより、そのお金を沿岸捕鯨の保護に使ったほうがよいのではないかという現実的な議論があってもいいはずです。それに、資源を得るためにクジラを殺す捕鯨よりもクジラやイルカを「ホエールウォッチング」といった形で観光資源として活用したほうがお金になるとも言われています。

2011年にAP通信が行なった調査によれば、日本人の52%が捕鯨に賛成で13%が反対、35%が「どちらとも言えない」でしたが、もっと現実的な議論が行なわれれば、将来的にこの内訳が変わってくる可能性もあると思います。
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2016年2月11日の政治記事

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