丸山氏としては「アメリカはかつての奴隷である黒人も大統領になれるスゴイ国」と言おうとしたようだが、しかし、その場で発したもうひとつのこんな自説も批判を浴びている。
「日本がアメリカの51番目の州になるということに憲法上どんな問題があるのか?」「集団的自衛権や安全保障条約は全く問題にならない」「『ニッポン州』の出身者が米国の大統領になる可能性が出てくる。世界の中心で行動できる日本になり得る」
この発言の真意はともかく、日本が本当にアメリカの51番目の州になったら、どんなメリットがあるというのか? この機会に、まじめに検証してみることにした。
まずは、日米両国の基本データを確認しておこう。アメリカの人口約3億2千万人に対して日本の人口が約1億2681万人(2016年2月の総務省推計)。アメリカが日本を「併合」するとアメリカの人口は約4億4千万人になり、そのうち約4分の1強が日本人…もとい「日系人」ということになる。
アメリカの人種別人口構成を見てみると、中南米系のヒスパニックを含めた白人が約7割、黒人・アフリカ系が約12%強といわれているので、「日系人」は黒人の実に2倍以上! 白人に次ぐ“巨大マイノリティ”の誕生だ。