何が彼女を輝かせているのか? どこが他の同世代と違うのか? 身近な関係者の証言から「平手友梨奈」を照射する。
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今からちょうど1年前、音楽番組『ミュージックステーション』に欅坂46が初めて出演した際、画面にこんな大テロップが打たれた。
「14歳のカッコいいセンター」
もちろん、このとき歌ったデビュー曲『サイレントマジョリティー』でセンターを務めた平手友梨奈のことだ。初登場のグループでここまでセンターだけがクローズアップされることは異例であり、その場で平手も思わず恐縮した表情を浮かべたように、これから生放送でパフォーマンスをしようという新人アイドルには重いあおりだろう。
しかし、この日の切れ味のあるダンスや、最後に見せた挑むような表情が話題となり、「欅坂46のパフォーマンスはカッコいい」という評判が全国に広まった。その後も、4月5日にリリースを控えた4thシングル『不協和音』まで4作連続でセンターを務めている。
ほかのメンバーからの信頼も厚い。欅坂46のキャプテン・菅井友香(ゆうか)と副キャプテン・守屋茜(あかね)にも、彼女のすごみを感じた瞬間があった。
「1stのときからパフォーマンスはすごかったんですけど、こっちが“次はどう表現するんだろう”と期待していても、毎回それを超えてくるんです。4thのMVの撮影では、てち(平手)のソロシーンを横で見ていて鳥肌が立ちました」(菅井)