ヒロインを務める映画『あの頃、君を追いかけた』が公開直前! ...の画像はこちら >>

台湾映画の日本版リメイク作『あの頃、君を追いかけた』でヒロイン・早瀬真愛役を務めた乃木坂46・齋藤飛鳥ちゃんが、週刊プレイボーイ42号(10月1日発売)の表紙・巻頭グラビアに登場!
 

映画の感想から、二十歳を迎えた彼女が思う「大人像」までいろいろ聞いちゃいました!

■「大人であろう」とするようになりました

――さて、約1年ぶりの週プレ単独表紙です! 52周年の創刊月間1発目の表紙!

飛鳥 52周年! おめでとうございます。週プレさんは歴史のある大人の雑誌で、私のようなアイドルが表紙を飾らせてもらっていいのかって思います。

そんな私ですけど、何かのお役に立てればと思ってます。

――そんなことないですよ! 恐縮です! そして今日の撮影はいかがでしたか?

飛鳥 今回、ほとんど私、撮影中に笑っていないと思うんですよ。一瞬だけかな、笑ったの。でも、個人的には雰囲気ある場所で、あまり笑わないこういう撮影、嫌いじゃないです。

――今回のカメラマンさんとは、以前、乃木坂46のメンバーでの撮影で、そのときに映画の話で盛り上がったとか。

飛鳥 話しました。

映画『ダンサー・イン・ザ・ダーク』の話をして。「好きです」って。

――カメラマンさんは、その話を覚えていて。そんな、ちょっとダークで退廃的な雰囲気で撮りたいって思ったそうですよ。

飛鳥 ありがたいです(笑)。衣装もいろいろ凝ってましたよね。

個人的には、白いボロボロのニットとか、グレーのワンピースとか好きでした。

――ちなみに、前回の表紙から約1年。この1年で成長した部分ってありました?

飛鳥 まぁ、二十歳になったので、なんですかね。「大人」にはまだなってないですけど、「大人であろう」とするようにはなったと思います。

――大人であろうとする?

飛鳥 私、20代ってまだ子供だと思っていて。だから、突然大人になる必要はないと思うんですけど。

でも周りから見たら10代ではないわけだから、大人扱いになるわけじゃないですか。だから、それに見合う人にならなきゃなって思うんです。

――「大人」。それは「空気を読んだり、聞き分けが良くなる」ということですか?

飛鳥 うーん、そういうことでもあるんですけど。第一条件として「年を重ねる」っていうのはありますよね。個人的には、40代ぐらいが大人だと思っていて。

で、なおかつ極論ですけど「本気でふざけられる人」が大人だと思ってるんですよ。

でも私はまだ、それはできていないから。恥じらいが乗っかってしまうので、それを捨てる努力はしているつもりです。

――なるほど。でも飛鳥さんは、ツボに入って笑っているとき、「本気でふざけてる」ように見えることがけっこうありますよ。メンバーと一緒にいるとき、後輩をいじってるときとか。

飛鳥 あぁ......(笑)。

――心当たりがありますね?

飛鳥 あはは。でも、誰も傷つかない、損もしない。むしろ得をするんじゃないかっていうおふざけに本気になれる大人は好きですね。そういう大人になりたいです。

■知らない場所に行ってみたいです

――そして、10月5日より公開される『あの頃、君を追いかけた』。

ヒロインを務めたこの映画についてお聞きしたいです。どうでした? 映画で演技することについて。

飛鳥 監督さんやプロデューサーさんから「役をつくらないでくれ」ってオーダーが多かったんです。「あまり、お芝居をしないでほしい」「素でいてほしい」って。だから、あまり「この映画を演じ切りました!」っていう感覚がなくて。私がお芝居の初心者ってこともあるかもしれないですけど。

――"素"ですか。脚本を読んだとき、ヒロインの早瀬真愛って「このコ、自分に近いな」って感覚でした? それとも「私とは違うコだな」って思いましたか?

飛鳥 けっこう、印象的なセリフが多いんですけど......、なんかたまに「ああ、思ってることそのまんまだな」みたいなセリフもあったりして。主人公の男のコ(山田裕貴)に「あなたは私のことを美化している」ってセリフがあるんですよ。私は、そんな人間じゃないっていう。それって、普段の私がめっちゃ周りに言っているなって。

――確かに飛鳥さんっぽいセリフですね。飛鳥さん、自己評価が低いですもんね。

飛鳥 そう(笑)。そのまんまでしたね。

――じゃあ、ヒロインの真愛とはうまくやれたんですかね。お芝居の世界の中で。

飛鳥 うーん、でも、常に「お芝居は難しいな」っていうのは感じてましたね。同級生役の7人でわいわいしたり、すごくたわいもない話をしたりするシーンがあるんですけど、逆に"齋藤飛鳥のまんま"にしか見えなかったんじゃないかなって。真愛ちゃんと近い部分がありすぎるからこそ素が出てしまうっていうか。

もちろん「素を出してくれ」ってオーダーされたのもあるけど......。素を出しすぎてしまうと、見ている人が「あ、齋藤飛鳥だ」って、現実に戻っちゃうから。そのバランスを取るのはすごく難しいなって思いました。

――やっぱり、いろいろ悩むことは多かったですか?

飛鳥 そうですね。私的には反省とか後悔したこともあったから。もうちょっと年を重ねてとか、経験を重ねてからやったら、また違う人物像ではあるけど、もうちょっと納得のいくことはできたのかもしれないとは思います。でも、お芝居の面白さはすごく感じました。

あとは、乃木坂のメンバー以外の役者さんと接することの重要性も感じました。いつもは、乃木坂っていう"村の中"にいてしまうから、そういうのも大事だなって。

――大きな経験でしたね。

飛鳥 そうですね。それに本当にいい映画です。青春がこれから待っている若い人も、青春真っただ中の人も、年を重ねた人も心に響いたりする映画なのかなって思うので、ぜひ見ていただけたらって思います。

――ちなみに、これからの目標とかありますか?

飛鳥 そうですね。知らない場所に行ってみたいです。

――昨年、表紙で登場していただいたときも「人混みとか騒がしいところに行きたい。そういう場所ってすごく苦手なんだけど、自分がイヤなことを吸収しようと思う時期なんです」って話をしてましたよね。

飛鳥 あー、割と今もそういう時期なのかも(笑)。

●齋藤飛鳥(さいとう・あすか)
1998年8月10日生まれ 東京都出身 身長158㎝ nickname=あしゅ
○乃木坂46、最新21作目のシングル『ジコチューで行こう!』ではセンターポジション。
初ヒロインを務める映画『あの頃、君を追いかけた』は10月5日(金)より全国公開。

取材・文/篠本634[short cut] 撮影/武田敏将