「発送電分離」の陰で進む大手電力会社による新電力潰しの実態

「発送電分離」の陰で進む大手電力会社による新電力潰しの実態

『週刊プレイボーイ』でコラム「古賀政経塾!!」を連載中の経済産業省元幹部官僚・古賀茂明氏が、名ばかりの電力システム改革について批判する。(この記事は、4月20日発売の『週刊プレイボーイ18号』に掲載されたものです)

* * *

新型コロナウイルスの話題に埋もれた感があるが、4月1日に、政府が主導してきた電力システム改革の総仕上げとなる「発送電分離」がスタートした。

これまで大手電力が独占的に保有してきた送配電事業を本体から切り離し、後発の新電力会社などが公平に利用できるようにすることで、競争を活発化させ、電気料金の引き下げや再生可能エネルギーの導入拡大を促すことが狙いとされている。

ただ、新電力から歓迎の声は聞こえない。この「発送電分離」が実効性に乏しく、政府が主張するような電力会社の完全自由な競争がまったく望めないようなカラクリになっているからだ。

そのひとつが新しく生まれる送配電会社の所有形態である。大手電力の独占性を是正するためには発電、送配電、小売の3部門はそれぞれ資本関係のない別会社に再編すべきだ。

しかし、今回の「発送電分離」では東電、中電が持ち株会社の下に発電、小売、送配電の3社をぶら下げる形態、それ以外の大手電力は発電と小売は従来のままで、送配電会社のみ子会社として分離する形を採った。どちらでも資本関係は維持されており、送配電会社は大手電力のグループ会社という位置づけになる。

これでは「発送電分離」は絵に描いたモチにすぎない。小売ビジネスでは自社や子会社が発電した電気を優先して売りたくなるし、送配電網への接続でも自社電力を優先するのは当然だ。


あわせて読みたい

週プレNewsの記事をもっと見る

トピックス

今日の主要ニュース 国内の主要ニュース 海外の主要ニュース 芸能の主要ニュース スポーツの主要ニュース トレンドの主要ニュース おもしろの主要ニュース コラムの主要ニュース 特集・インタビューの主要ニュース

政治ニュースアクセスランキング

政治ランキングをもっと見る

コメントランキング

コメントランキングをもっと見る
2020年4月24日の政治記事

キーワード一覧

このカテゴリーについて

国内の政治情報、首相、内閣、大臣、国会、選挙などの気になる最新ニュースをお届け中。

通知(Web Push)について

Web Pushは、エキサイトニュースを開いていない状態でも、事件事故などの速報ニュースや読まれている芸能トピックなど、関心の高い話題をお届けする機能です。 登録方法や通知を解除する方法はこちら。