日本最強の組織といえば、もちろん「自衛隊」です。有事の際に国内外へ派遣される自衛隊の活躍は、先日の東日本大震災の被災者救助でも多くの人々の注目を集めました。

 『自衛隊の仕事術』(久保光俊、松尾喬/著、こう書房/刊)には、タイトルの通り自衛隊で実際に指導されている情報処理や戦闘のノウハウが紹介されているのですが、これらの多くはビジネスの場でも応用可能だったので、一部紹介します。

■目標は2つ作る
 目標をつくることで日々充実して過ごしたり、仕事を効率的に進めることができます。しかし、ほとんどの人は目標を一つしか定めず、しかもその目標は「理想」に近いような、ハードルの高いものにしてしまいがちです。
 本書の著者で、元・陸上自衛隊3等陸佐であった久保光俊さんは、目標設定について「必成目標」と「望成目標」の2つを設定することを勧めています。
 「必成目標」とは、最低限これだけは…という最小目標。「望成目標」とは、あわよくばここまでは成し遂げたいという最大目標のことです、
 この2つを設定することで、目標の遠さに打ちひしがれてあきらめることもなくなり、向上心を保ったまま、勝ちグセもつくといいます。


■予備は30%持つ
 何事も、ギリギリの状態だとミスが出たり、雑になったりします。
 こんな状態にならないためには常に30%の「予備」を持つことが重要です。
 戦闘においても、30%の予備戦力を持っておくことで、効率的に戦うことができるそう。
 「人・物・金・時間・場所」
 これらに30%のストックを作っておくことが重要です。

■情報は6段階を経て対策立案とする
 情報があふれている現代だからこそ、インプットした情報をどう生かすかがカギになってきます。
 情報を知恵として生かすには、6段階のステップがあるそうです。

 第一段階…感性的に把握する。(情報収集力。五感を動員する)
 第二段階…重ね合わせて比較する。(対比・分類)
 第三段階…分析する。(解析・追及)
 第四段階…総合する。(推理、理解、判断、解釈)
 第五段階…法則性を発見する。
(法則化、抽象化、原理、原則の発見)
 第六段階…一般化する。(情報活用力、応用解決力)

 自衛隊では「目標」に対していかに無駄なく、効率的にアプローチして、達成するかということに対して実にストイックに考えられています。
 本書の内容は一般企業にも応用できる点が多いので、マネジメントに関わる人はぜひ参考にしてみてください。
(新刊JP編集部/山田洋介)

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