ヨーロッパではブンデスリーガが再開されるなど、少しずつ収束に向かいつつあるが、籾木が移籍するアメリカを始め世界ではまだまだ新型コロナウイルスの影響が深刻な状況だ。そんな状況下の今、なぜこのタイミングでのアメリカ移籍を決めたのか。そんな問いに籾木は「チャンスが巡ってきたから、だけになるのかな」と吐露。「確かにこの質問は、自分にとって改めて考えさせられる質問だなと思うんですけど。でも、人生で一度、あるかないかのチャンスが巡ってきたので、これを逃すわけにはいかないと思った」。深く考えた末に出てきた言葉だった。
「自分のこの決断は、自分勝手な決断でもあった」と語る籾木は、自らベレーザのチームメート一人ひとりに電話を掛け、自分の言葉で移籍を伝えたという。「みんなに会えずに練習をしている中で、みんなに会えないまま向こうに行くのは寂しい思いがあるし、同時に申し訳ない気持ちもあった。全員に連絡をして、素直な気持ちをストレートに一人ひとりに伝えました」。
「あのスピード感やパワーの中でも、持っているものを出せるように大きく成長したい。技術も頭の中も体も世界のトップレベルで通用できるようになりたい」。改めて、海外挑戦の決意を語った籾木は明後日に渡米し、1週間は隔離生活を送りながら、5日目と7日目にPCR検査を行い、2度陰性になれば8日目からチームに合流するという。