チャンピオンズリーグ(CL)決勝トーナメント1回戦のファーストレグが23日に行われ、ラツィオとバイエルンが対戦した。

 前回大会王者のバイエルンと、21シーズンぶりの決勝トーナメント進出を果たしたラツィオが初めて激突。
バイエルンは直近のリーグ戦2試合を1敗1分けとしているが、ブンデスリーガ首位を維持しており、一方のラツィオは直近のリーグ戦5試合で4勝1敗と好調で、セリエAで6位につけている。試合はラツィオのホームで行われた。

 なお、バイエルンはFWセルジュ・ニャブリとMFコランタン・トリッソ、DFベンジャマン・パヴァールらが負傷で、FWトーマス・ミュラーは新型コロナ陽性で隔離措置を受けているため、招集外となっている。

 試合を動かしたのはバイエルンだった。9分、右サイドでボールを持ったニクラス・ズーレが縦パスを入れ、レロイ・サネ、ジョシュア・キミッヒを経由すると、ゴール前でフリーで待ち構えていたロベルト・レヴァンドフスキに渡る。これを難なく押し込み、先制に成功した。


 ラツィオは18分、エリア手前でボールを受けたセルゲイ・ミリンコヴィッチ・サヴィッチが仕掛け、エリア内でジェローム・ボアテングに倒されたが、PKは与えられず、続くプレーでラツィオのオフサイドの判定となった。

 ラツィオは23分、エリア手前までドリブルで仕掛けたホアキン・コレアがエリア内左のルイス・アルベルトへ送ると、左足でシュートを放つ。しかし、グラウンダーのシュートに力はなく、GKマヌエル。ノイアーに防がれた。
 
 すると、バイエルンは24分、点差を広げる。左サイドのアルフォンソ・デイヴィスから中央のレオン・ゴレツカへとつなぎ、エリア手前のジャマール・ムシアラに渡る。
これをワントラップし、右足のシュートでゴール左下に流し込んで2点差とした。17歳のムシアラのCL初得点となった。

 ラツィオは39分、右サイド前方でフリーでボールを受けたマヌエル・ラッザリがグラウンダーのクロスを送り、セナド・ルリッチが折り返す。これにチーロ・インモービレがダイレクトで合わせたが、強烈なシュートは相手ディフェンダーにブロックされた。

 バイエルンは42分、点差を広げる。キングスレイ・コマンがハーフウェーライン付近でボールを奪うと、一気に左サイドを突破し、エリア内に侵入して左足でシュートを放つ。
これは相手GKにセーブされたが、こぼれ球をサネが右足で押し込んで3点差とした。

 3点リードで後半へ折り返したバイエルンは47分、追加点を奪う。自陣深い位置でボールを奪うと、コマンが前線にスルーパスを送る。これに抜けたサネが一気にエリア内左に侵入し、相手ディフェンダーを一人交わして中央へ折り返す。これがフランチェスコ・アチェルビのオウンゴールを誘発し、4点差とした。

 しかし、ラツィオも反撃に出る。
49分、エリア手前でボールを受けたコレアがドリブルで相手ディフェンダーを交わしながらエリア内に侵入すると、右足のシュートでゴール左下に流し込み、1点を返した。

 バイエルンは66分、右サイドのエリア手前でFKを獲得すると、これをアラバが直接狙う。しかし、枠を捉えることはできない。ラツィオは81分、右サイドのCKにアチェルビがヘディングで合わせるが、これはゴール右上に外れた。

 試合はこのまま終了。前半に3得点を奪い、後半にも1得点を追加したバイエルンがラツィオに先勝。
4つのアウェイゴールを奪い、CLベスト8進出に大きく前進した。

 セカンドレグは3月17日、バイエルンのホームで行われる。

【スコア】
ラツィオ 1-4 バイエルン

【得点者】
0-1 9分 ロベルト・レヴァンドフスキ(バイエルン)
0-2 24分 ジャマール・ムシアラ(バイエルン)
0-3 42分 レロイ・サネ(バイエルン)
0-4 47分 オウンゴール/フランチェスコ・アチェルビ(ラツィオ)
1-4 49分 ホアキン・コレア(ラツィオ)