アルトゥールはブラジル・サンパウロ生まれの31歳。フットサルブラジル代表を2008年のW杯優勝に導いた名将パウロ・セーザル・ヂ・オリベイラを父に持つ。
2015年に来日し、シュライカー大阪に所属。2016-2017シーズンのFリーグ初優勝にも貢献した。昨年12月に日本国籍を取得し、今年3月に初めて日本代表に選出されたアルトゥールは、守備的なポジションの「フィクソ」の選手ながら高い得点力を誇り、今シーズンのリーグ戦では7試合で5ゴールを挙げる活躍を見せている。
7月末から8月初旬にかけて行われた国内最終合宿では、「守備の面では自分の経験を生かし、周囲の選手とコミュニケーションを取りながら攻撃面に力を入れていきたい」と本大会への意気込みを語っていた。
試合翌日にオンラインインタビューに応じたアルトゥールは、「とてもびっくりしたね。ツイッターでトレンドトップに入ったから本当にびっくりした。日本のファンは(自分の活躍を)喜んでくれた。ありがとうございます。YouTubeでは、日本に帰化したことをあまりうれしく思っていないような外国人のコメントを読んだ。
日本フットサル史上のW杯最多得点記録は、元フットサル日本代表の稲葉洸太郎氏が持つ5得点だが、この記録に追いつき追い越す日もそう遠くはないだろう。グループステージ2戦目では、強豪スペインと対戦する。大会直前の親善試合では0-2で完封負けを喫し、本大会ではさらにギアを上げてくることが予想されるスペインを相手にゴールをこじ開けることができるのか注目だ。
取材・文=しょうこ