
同日行われたバレンシア戦のキックオフ前の黙祷でも、感極まって目を充血させていたシャビ。2008年のユーロ(欧州選手権)でスペイン代表を44年振りのヨーロッパ王者に導き、その後バトンを渡したビセンテ・デル・ボスケ監督による2010年のワールドカップ制覇および2012年のユーロ連覇という黄金時代の礎を築いたアラゴネス氏に向けて、母国紙『El Pais』を通じて長い手紙を残した。
まず、「貴方は僕の言葉を全て理解してくれた。これからは本当に寂しくなる」と綴り始めたシャビは、アラゴネス氏のスペイン代表への多大な貢献を改めて強調した。
「ルイスは僕のキャリアだけでなくスペイン代表の歴史においても根幹を成す人物だ。彼がいなければ、物事はこれまでのようには全く進んでこなかった。なぜなら彼は、イニエスタ、カソルラ、セスク、シルバ、ビジャといった、僕らのような小柄な選手を同時に起用してくれたからだ。彼の指導の下、僕たちはボールで革命を起こし、フットボール界の流行を変えた。美しいプレーと勝利は両立するということを、世界に向けて証明することができた。あのユーロ制覇がなければ、その後のワールドカップ優勝もなかった」