アメリカで開催中のSheBelieves Cup第2戦が19日、テネシー州ナッシュビルで行われ、なでしこジャパン(日本女子代表)とアメリカ女子代表が対戦した。

 日本は3日前のブラジル女子代表戦から2選手を入れ替え、GK山下杏也加と岩渕真奈が先発出場。
CFの植木理子の周囲で岩渕と藤野あおばがチャンスメイクした。日本イレブンにブラジル戦の敗戦を引きずる様子はなく、立ち上がりから積極的に前線で相手のパスコースを限定し、優位に試合を進めた。

 4分には清水梨紗のアーリークロスに植木が頭でわずかに触ったがゴールならず。観客の歓声を味方につけて試合開始のホイッスルと同時に強烈なプレッシングをかけるのがアメリカの得意な戦い方だが、この日は日本がそれを許さず、藤野、長谷川唯らがこぼれ球を何度も拾った。「アグレッシブに戦うところは我々のチームのベース。選手もこのゲームに懸ける思いを表現してくれた」と池田太監督が評したように、前半からアメリカ陣内でゲームを作れたことに一定の評価をした。


 だが時折、世界ランキング1位のアメリカに勢いある攻撃を許し、14分のリン・ ウィリアムズのクロスはGK山下がわずかに触ってクロスバー直撃。それでもアメリカに主導権を渡すことなく、日本が何度もボールを回収して試合を進めた。

 すると前半終了間際、前線のマロリー・スワンソンにボールが出て三宅史織との競争となると、スワンソンが競り勝って2試合連続の先制点を決めた。三宅は「スピードがある(相手への)対応として、ファウルででも止めなければいけないところ」と自戒を込めて話し、0-1で前半を終えたが、後半も多くのチャンスを作ったのは日本だった。

 途中出場のミーガン・ラピノーが左サイドに入って25,471人の会場は大いに沸いたが、日本はラピノーの持ち味を発揮させず、その逆サイドに入った宮澤ひなたが度々好機を作る。

 79分には長野風花がミドルシュートを放つもクロスバーに嫌われ、その3分後には宮澤のクロスに長谷川が右足で合わせたが好セーブに阻まれた。
試合終了間際にはアメリカのエンジェル・シティFCでプレーする、遠藤純もシュートを放ったがゴールは遠く、日本は0-1で2連敗となった。

 日本はアメリカを大きく上回る15本のシュートを放つも、枠内シュート2本は相手と同数で、チャンスメイクで貢献した藤野も「勝てた試合。うまく言葉にならないが、自分自身の力が足りていないのも事実。最後をものにできれば結果が得られたと思う」と伏し目がちに話した。

「結果はブラジル戦と同じだけど、これまでのアメリカ戦と比べると絶対に一番手応えのある試合ではあったと思う」と、内容での収穫を口にしたのは長谷川だ。「間違いなく勝ちのチャンスがあった試合だったので、本当にもったいなさすぎる」と、女王に迫りながらもスコアにつなげられなかったことに、もどかしさを感じている様子だった。


 去年11月から数えて日本はこれで4試合連続無得点となったが、今回は内容面での収穫がチームをまだポジティブな方向に向かわせているようだ。中2日で迎えるカナダ女子代表戦では内容と結果の両方を得られるか。

取材・文=馬見新拓郎

【スコア】
なでしこジャパン 0-1 アメリカ女子代表

【得点者】
45分 0-1 マロリー・スワンソン(アメリカ)

【出場メンバー】
なでしこジャパン(3-4-2-1)
田中桃子;南萌華、熊谷紗希(C)、三宅史織;清水梨紗、長野風花、長谷川唯(66分 林穂之香)、杉田妃和(51分 遠藤純);宮澤ひなた(66分 小林里歌子)、藤野あおば;植木理子(56分 浜野まいか)


【動画】なでしこvsアメリカ 試合ハイライト