大迫勇也の先制弾、ソン・フンミンの逆転弾などシーソーゲームで進んだ試合だったが、試合を決めたのは61分からピッチに立ち、右ウイングでプレーしたマイキー・ムーア。ジェイミー・ドンリーのクロスを押し込んだ。トッテナム下部組織出身で2007年8月11日生まれの16歳は、この日のピッチに立った選手で最年少。昨シーズン、トップチームデビューを果たした世代別イングランド代表で、将来に期待する声も多い。
試合後、声をかけると取材対応をしてくれたムーアは「勝利を決めるゴールができて、信じられない気分だよ」とゴールに喜び。「(大歓声を送った日本のサポーターについて)素晴らしかったよ。これだけの人が来てくれて、いろいろなチャントを歌ってくれたし、僕のチャントも聞こえたんだ。本当に感謝している」と、日本のファンへ感謝を伝えた。
今シーズンはプレシーズンの最初からトップチームに帯同。神戸戦を含めたプレシーズン3試合すべてに途中出場して、2得点を挙げている。「素晴らしい経験をしている。こうやって東京に来られたこともすべてね。
まだ16歳。だが、ピッチに立てば他のトップ選手と何ら違いはない。心持ちについては「僕にとってどんな試合も、あくまでも『1試合』なんだ。常に自分のプレーを見せたいと思っているし、U-18やU-21のチームでプレーしている時と、同じ気持ちでプレーできているんだ」と、メンタリティーも素晴らしいものを持つ。
一方で、もちろん16歳の一面も持つ。取材対応中、ソン・フンミンが笑顔でムーアの頬をつねって後ろを通りすぎる関係性の良さも垣間見えたが、ムーアは「僕と同じようなポジションにいる彼をいつも尊敬していたんだ」と憧れの存在だと話し、「いつもハッピーな人なんだ。彼と今、一緒にプレーできていることは夢みたいなんだ」と、少年のような笑顔でチームのキャプテンについてコメントしている。
今シーズンの目標はまずトップチーム定着になるであろうが、ムーアは「もし、チャンスが来れば、それをものにしたいと思っている。
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