スペイン、ドミニカ共和国、ウズベキスタンと同居したグループCを2勝1分の首位で突破したエジプトは、パラグアイとの準々決勝をPK戦の末に勝ち抜いてベスト4へと進出。
史上初のメダル獲得を目指す両者による一戦は、立ち上がりからアップテンポな展開に。エジプトは12分に今大会で2アシストを記録しているジゾが負傷交代となったが、持ち前の縦への速さを生かした攻撃で相手ゴールを脅かす。一方のモロッコも、得意のポゼッションで支配率を高めながらゲームのリズムを掌握。個の能力で優位性を保ちながらチャンスを作り出す。
すると、23分にモロッコがスコアを動かす。右サイドを抜け出したアクラフ・ハキミがクロスを送ると、大外で待ち受けていたアブデ・エザルズリにボールが渡る。トラップから頭でザカリア・エル・ワディに繋ぎ、リターンパスからエザルズリが鮮やかなミドルシュートを沈め、モロッコが先制に成功した。
勢いを強めるモロッコは、直後の26分にもエザルズリのクロスをスフィアン・ラヒミが頭で合わせて追加点を獲得。
迎えた後半もモロッコがエジプトを圧倒。51分に中盤でボールを奪取してカウンターを仕掛け、左サイドを持ち上がったエザルズリがビラル・エル・カンヌスに横パスを供給する。そのままドリブルでボックス正面に侵入すると、右足でゴール右下に流し込み、大きな3点目を挙げた。
さらに、64分にはGKのキックからボールを繋ぎ、イリアス・アコマシュが送ったスルーパスにラヒミが反応。相手GKとの1対1を冷静に制してリードを4点に広げる。その後も73分にアクラム・ナカク、87分にハキミが得点をマークする。結局、試合は6-0で終了し、モロッコが同国史上初となるオリンピック銅メダルを獲得した。
【スコア】
U-23エジプト代表 0-6 U-23モロッコ代表
【得点者】
0-1 23分 アブデ・エザルズリ(U-23モロッコ代表)
0-2 26分 スフィアン・ラヒミ(U-23モロッコ代表)
0-3 51分 ビラル・エル・カンヌス(U-23モロッコ代表)
0-4 64分 スフィアン・ラヒミ(U-23モロッコ代表)
0-5 73分 アクラム・ナカク(U-23モロッコ代表)
0-6 73分 アクラフ・ハキミ(U-23モロッコ代表)