8大会連続のFIFAワールドカップ出場を目指す日本代表の戦いも、いよいよ“最終章”に突入。
今節は今回の最終予選で初のアウェイゲーム。第1節でオーストラリア代表相手に劇的勝利を飾ったバーレーン代表と対戦する。過去の対戦成績は9勝0分2敗と大きく勝ち越し。直近では今年1月にAFCアジアカップカタール2023の決勝トーナメント1回戦で対峙しており、当時は堂安律、久保建英、上田綺世のゴールで3-1と勝利していた。
最終予選で2連勝を目指す一戦に向けて、森保一監督は大幅なターンオーバーを実施することなく、中国代表戦からスターティングメンバーの変更は1名のみ。久保建英に代わって、鎌田大地がシャドーのポジションに入る。システムは中国戦と同じく、左ウイングバックに三笘薫、右ウイングバックに堂安律を置く3-4-2-1が予想される。
試合は立ち上がりから日本代表がボールを握って反撃の糸口を探る。8分には最終ラインから町田浩樹が持ち運び、左へ預けると、三笘薫がカットインから右足でクロスボールを供給。
その後は自分たちのミスから相手を勢い付かせる時間もあったが、ボックス内では3枚のDFがきっちりとスペースを埋め、相手を自由にさせない。攻撃面では相手の構えて守る守備を攻略しきれない印象もあったが、あくまでそれは序盤の時間に限った話。18分には遠藤航が右サイド大外へ散らし、堂安がスルーパスを送ると、南野拓実がうまくポケットに顔を出す。ダイレクトで右足を振り抜くも、ここはGKの正面へ。
徐々に日本代表が相手のブロックの内側に入るシーンを増やすなか、34分には敵陣でクリアボールを回収した遠藤が、素早く右足でスルーパスを通す。ポケットへ走り込んだ鎌田が折り返すと、これが相手のハンドを誘い、日本代表にPKが与えられた。キッカーを務めるのは上田。レーザーポインターで“妨害”を受けながらも、背番号9はまったく動じることなく、ゴール左下に完璧なシュートを沈める。日本代表が先手を取った。
前半はこのまま日本代表の1点リードで終了。後半に入ると、日本代表は堂安を下げて伊東純也をピッチへ送り出す。
理想的な入りを見せた日本代表は61分、右サイドのスペースでボールを収めた鎌田から、遠藤を経由して守田英正にボールが渡る。守田は上田とのワンツーからボックス内へ走り込むと、右足で冷静に流し込み、バーレーン代表の息の根を止める3点目をゲット。その守田は続く64分、スルーパスで左サイドを破った三笘からの折り返しを自ら押し込み、わずかな時間で2得点を奪って見せる。これで日本代表のリードは4点まで広がった。
大きなリードを得た日本代表は、65分に上田と南野、小川航基と久保を投入。73分には三笘に代えて中村敬斗を送り出した。すると、代わって入った選手たちも仕事を果たす。81分、ボックス左で久保からのパスを受けた中村が、強引に縦へ仕掛けて左足を振り抜くと、ここはGKに阻まれたものの、こぼれ球に小川が反応。
試合はこのまま5点差でタイムアップ。アウェイの戦いだろうとなんのその。日本代表が2試合で12得点と圧巻の攻撃力を見せつけ、2連勝を飾った。これでグループC首位の座をキープ。開幕2連勝はブラジルW杯の予選以来で、8大会連続のワールドカップ出場へ向けて最高の滑り出しとなった。
これにてアジア最終予選の9月シリーズは終了。第3節は10月10日に予定されており、日本代表は敵地でサウジアラビア代表と、バーレーン代表はホームでインドネシア代表と、それぞれ対戦する。
【スコア】
バーレーン代表 0-5 日本代表
【得点者】
0-1 37分 上田綺世(PK/日本代表)
0-2 47分 上田綺世(日本代表)
0-3 61分 守田英正(日本代表)
0-4 64分 守田英正(日本代表)
0-5 81分 小川航基(日本代表)
【スターティングメンバー】
日本代表(3-4-2-1)
GK:鈴木彩艶
DF:板倉滉、谷口彰悟、町田浩樹
MF:堂安律(46分 伊東純也)、遠藤航、守田英正(82分 浅野拓磨)、三笘薫(73分 中村敬斗)
FW:鎌田大地、南野拓実(65分 久保建英);上田綺世(65分 小川航基)
【ゴール動画】日本代表、バーレーン戦も5発快勝