マンチェスター・ユナイテッドは2022年夏からエリック・テン・ハフ監督に再建を託し、1年目の2022-23シーズンはプレミアリーグを3位で終えて2シーズンぶりにチャンピオンズリーグ(CL)出場権を獲得したほか、6年ぶり6回目のカラバオ・カップ優勝も飾った。
昨季は2年連続でFAカップ決勝進出を果たし、8シーズンぶり13回目のFAカップ制覇を達成した一方で、CLはグループステージ最下位で敗退。さらに、リーグ戦ではプレミアリーグ発足以降、クラブ史上ワースト記録となる8位フィニッシュとなり、敗戦数と総失点数でクラブワースト記録を更新する事態に終わった。
このような結果から今夏には指揮官交代も検討されていたが、最終的にはテン・ハフ監督との契約を2026年6月30日まで延長したことが発表。しかし、開幕前のコミュニティ・シールドをPK戦で敗れてタイトルを逃すと、プレミアリーグではここまでの3試合で1勝2敗の14位に終わっており、低調なスタートとなってしまっている。
かつて2度マンチェスター・ユナイテッドでプレーしていたC・ロナウドは、同じくかつてマンチェスター・ユナイテッドに在籍していた元イングランド代表DFリオ・ファーディナンド氏のポッドキャストに出演し、テン・ハフ監督への批判を口にした。
「監督はプレミアリーグやチャンピオンズリーグで優勝できないと言っている。マンチェスター・ユナイテッドの監督としてリーグやチャンピオンズリーグで優勝するために戦わないと言うことはできない。精神的にその可能性はないかもしれないと言っているのかもしれないが、僕はそんなことは言えない。僕たちは努力するつもりだし、努力しなければならない」
「マンチェスターに望むことは僕が自分に望んでいることでもある。彼らができる限り最高のチームになることだ。僕はあのクラブを愛している。
続けて、C・ロナウドは「僕の意見では彼らはすべてを再構築する必要がある」とかつての栄光を取り戻すためにはクラブとして改善すべき点が多々あることを指摘した。
「クラブは依然として世界最高のクラブの一つであるため、再構築には時間が必要だが、彼らは変わる必要がある。彼らはそれが唯一の方法だと理解をしている。だからこそ、変化し始めている。クラブの構造、インフラ、すべてのことだ。オーナーはトレーニング場に投資をしているし、僕はそれ(変化していること)が嬉しい」
「未来は明るいと信じている。そう信じているけど、彼らは才能だけに頼ることはできない。彼らは根本から再構築しなければならない。そうしなければ、彼らは競争できない。不可能だよ」
また、マンチェスター・ユナイテッドは今夏から新たにかつて同クラブで活躍した元オランダ代表FWルート・ファン・ニステルローイ氏をトップチームのコーチングスタッフに加えているが、C・ロナウドはこの判断には賛辞を送っている。
「テン・ハフ監督がルートの言うことに耳を傾ければ、彼の助けになるかもしれない。彼はクラブのことを知っていて、クラブはそこにいた選手たちの言うことに耳を傾けるべきなので、大いに役に立つと思う」
「あなた(ファーディナンド)やロイ・キーン、ポール・スコールズ、ガリー・ネヴィル、サー・アレックス・ファーガソンなどね。
「だから、ルートは大きな助けになると思うよ。彼はクラブの中にいたからね。彼はクラブを知っていて、ファンも知っている。監督が彼の言うことに耳を傾ければ、クラブは少し改善できると思うよ」