今シーズンのクリスタル・パレスは、昨季終盤戦の躍進が嘘かのように低調なスタートを強いられている。
試合は立ち上がりからトッテナムが主導権を握る。13分にはブレナン・ジョンソンが右ポケットに侵入するも、決定機にはつながらない。クリスタル・パレスとしてはなかなか自分たちの時間を作れず、22分にはアクシンデントが発生。ジェフェルソン・レルマがボールと関係ないところで倒れ込み、無念の負傷交代。早くも交代カードを切る形となり、ウィル・ヒューズが送り出された。
その後もトッテナムが保持の時間を増やしたものの、クリスタル・パレスもハイプレスからボールを奪取する機会を増やし、徐々に流れを引き寄せる。そんな展開で迎えた31分、試合の均衡が破れる。クリスタル・パレスは高い位置まで飛び出したダニエル・ムニョスがボールをかっさらい、右サイドからクロスボールを送ると、エベレチ・エゼがわずかに触ってコースを変え、ファーサイドでフリーになっていたジャン・フィリップ・マテタの元へボールが渡る。マテタは冷静に左足でシュートを蹴り込み、クリスタル・パレスが先手を取った。
トッテナムは前半終盤にかけて、ドミニク・ソランケやジェームズ・マディソンがゴールを脅かす機会を作ったものの、ネットを揺らすことはできずに前半を終える。
後半に入ると、立ち上がりの48分にチャンスを構築。ピッチ中央でセカンドボールを回収し、右サイドへ広げると、B・ジョンソンからの折り返しをデヤン・クルゼフスキがダイレクトで合わせるも、ここはGKディーン・ヘンダーソンに阻まれる。
直後の49分にはクリスタル・パレスがカウンターへ。自陣右サイドで前を向いたアダム・ウォートンが左足で浮き球のボールを送ると、抜け出したエゼが一気にスピードを上げ、左足で強引にねじ込む。しかし、ここはオフサイドと判定され、追加点は認められない。
クリスタル・パレスはエゼやウォートンが追加点を狙ってゴールを脅かしたものの、リードは広げられずに時計の針が進む。2点目こそ奪えなかったが、1点リードを最後まで守り抜き、試合はこのままタイムアップ。この結果、クリスタル・パレスが今季9試合目にして待望の初勝利を記録した。対するトッテナムは、2試合ぶりの黒星を喫している。なお、鎌田は88分からピッチに立った。
この後、30日には両チームともにカラバオ・カップ(EFLカップ)4回戦が控えている。
【スコア】
クリスタル・パレス 1-0 トッテナム
【得点者】
1-0 31分 ジャン・フィリップ・マテタ(クリスタル・パレス)