一昨シーズンのファイナリストであり、昨季のセリエA王者として今季のCLに参戦しているインテルは、9月18日に行われた第1節でマンチェスター・シティ(イングランド)とスコアレスドローの熱戦を演じた後、ツルヴェナ・ズヴェズダ(セルビア)、ヤングボーイズ(スイス)相手に2連勝。
対するアーセナルも、19日の初陣・アタランタ(イタリア)戦をスコアレスドローで終えた後、パリ・サンジェルマン(フランス)、シャフタール・ドネツク(ウクライナ)相手に連勝。内容面では3試合いずれも難しい試合だったが、きっちりと“勝負強さ”を見せつけ、欧州最高峰の戦いにおける無敗をキープしている。
2勝1分という成績で並ぶチーム同士の一戦に向けて、インテルを率いるシモーネ・インザーギ監督は、週末にセリエAで大一番のナポリ戦を控えていることもあり、一部メンバーに変更を施す。それでも、ラウタロ・マルティネスやハカン・チャルハノールらは先発に並んだ。一方、アーセナルを率いるミケル・アルテタ監督は、キャプテンマークを巻くブカヨ・サカを筆頭に、ウィリアン・サリバやカイ・ハヴァーツら“主力組”を先発にチョイス。デクラン・ライスは負傷の影響で欠場となったが、一方で約2カ月間の離脱が続いていたマルティン・ウーデゴーアがベンチメンバーに戻ってきた。ケガに悩まされる冨安健洋やリッカルド・カラフィオーリは引き続きメンバー外となっている。
試合は立ち上がりの2分、インテルがゴールを脅かす。メフディ・タレミのポストプレーからラウタロが頭で繋ぎ、左サイドに流れたピオトル・ジエリンスキがアーリークロスを供給。ボックス右で前を向いたデンゼル・ダンフリースが豪快に右足を振り抜くと、シュートはクロスバーに直撃した。
その後もインテルがボールを握って敵陣でプレーする時間を増やし、アーセナルはなかなか良い形で攻撃に転じることができない。
試合はスコアレスのまま前半アディショナルタイムに突入したが、このままハーフタイムには入らなかった。インテルは敵陣中央左寄りの位置でフリーキックを獲得すると、チャルハノールの蹴ったボールをタレミがダイレクトで逸らし、これがメリーノのハンドを誘発。インテルにPKが与えられた。キッカーを務めたチャルハノールはGKダビド・ラヤの飛ぶ方向を見定めながらシュートを落ち着いて沈める。インテルが先制して前半を終えた。
アーセナルは後半に入るとメリーノを下げてガブリエウ・ジェズスを投入。ゴール前での仕事を得意とするアタッカーの数を増やし、後半序盤にはゴール前へ侵入する時間を作り出したが、整備されたインテルの守備を完全攻略するまでには至らない。
決定機らしい決定機は作れなかったが、75分には左サイドからの斜めのパスを受けたハヴァーツが、ボックス内で前を向いて左足を振り抜く。しかし、シュートはヤン・アウレル・ビセックがコースに入り込んでブロック。ネットを揺らすことはできない。
終盤に入ってもインテルがしたたかな試合運びを見せ、試合はこのままタイムアップ。
次節は26日に行われ、インテルはホームでライプツィヒと、アーセナルは敵地で守田英正所属のスポルティングと、それぞれ対戦する。
【スコア】
インテル 1-0 アーセナル
【得点者】
1-0 45+3分 ハカン・チャルハノール(PK/インテル)