ファン・ウェルメスケルケンは1994年生まれの21歳。オランダ人の父と日本人の母を持ち、生まれもオランダながら2歳から日本で過ごしてきた。八ヶ岳グランデFC(現ヴァンフォーレ八ヶ岳)からヴァンフォーレ甲府の育成組織に加入してプレーしていたがトップチーム昇格は果たせず、高校卒業に際してもう一つの母国であるオランダへ単身で渡ることに。そこで伝手のあったドルトレヒトへの練習参加からアマチュア契約を結び、昨年5月に1部リーグデビュー。プロ契約も勝ち取り、今シーズンはオランダ2部を戦う同クラブで試合出場を重ねている。
ポルトガル遠征前の負傷者続出に際して「選手がいなくなったから、それは『違うやつを探せ』というお知らせだと思っている」と話した手倉森監督は、「テクニカルスタッフの寺門大輔がいろいろ調査していて、(ファン・ウェルメスケルケンは)オリンピック最終予選のエントリーへすでに入れていた。室屋、松原がケガをする中で『映像を集めてくれ』と言って、実際に映像を見て興味が湧いてきた。チャンス、縁があるんじゃないかなと思って選びました」と言う。