
なでしこはリオデジャネイロ・オリンピックの出場権を逃し、3月に佐々木則夫監督が退任。4月に高倉麻子新監督が就任した。今回のアメリカ遠征は高倉新監督にとっての初陣となった。相手は2015年のカナダ・ワールドカップ女王で、世界ランキング1位のアメリカ。一部の主力選手は不在であるが、GKホープ・ソロやFWアレックス・モーガンらが先発メンバーに名を連ねた。
一方、“新生なでしこ”は4-2-3-1のフォーメーションで初戦に臨み、スターティングメンバーには、GK山下杏也加、DF有吉佐織、村松智子、熊谷紗希、佐々木繭、MF阪口夢穂、宇津木瑠美、中島依美、千葉園子、大儀見(永里)優季、ワントップにFW岩渕真奈が入った。なお、千葉と佐々木は初の代表戦出場となった。
試合の立ち上がりはややアメリカがペースを握る形で進んだが、先制したのは日本だった。14分、エリア手前右で阪口からパスを受けた岩渕が中央へ切り込み、右45度の位置から左足シュート。わずかに相手DFの足をかすめたボールがゴール左上隅に決まり、なでしこが先制に成功した。
続く22分、右サイドでパスを受けた中島がエリア右横からクロスを供給。これをファーサイドの大儀見が右足で合わせてゴール左下に決めた。なでしこは前半の早い段階で2点のリードを奪った。
アメリカはホームの声援を受けながらも連続失点を喫したが、ここから反撃に出る。27分、中盤でボールを持ったクリスタル・ダンが右サイドへ展開。マロリー・ピューが抜けだしてマイナスの折り返しを送る。これをフリーになっていたモーガンが右足でシュート。ややDFに被ったボールをGK山下が防ぎきれず、アメリカがまずは1点を返した。