【ライターコラムfrom松本】あの夏から6年…松本山雅に受け継がれる松田直樹の“闘う遺伝子”

【ライターコラムfrom松本】あの夏から6年…松本山雅に受け継がれる松田直樹の“闘う遺伝子”
 あの夏から、もう6年が経つ。

 2011年8月4日、JFL時代の松本山雅FC。元日本代表DF松田直樹さんが、トレーニング中の急性心筋梗塞で帰らぬ人となった。

 当時、長野県内の新聞社に在籍していた自分は松本山雅の「番記者」ではなく、「ときどき顔を出す担当者」程度の存在だった。2日午後に「意識不明」という第一報を本社デスクから電話で知らされた時は、岩手で北東北インターハイの取材中。それでも、「どうする?」というデスクの問い掛けに対して「すぐ戻ります」と即答した。後日に予定していた陸上競技の取材を諦め、震災復興支援の車両が行き交う東北道をひたすら南下。松田さんの故郷・群馬を経由して松本に帰ってきたのは深夜だった。そこから先は確か、一睡もしていない。

 4日午後1時すぎ。松本市サッカー場で加藤善之監督の囲み取材に加わっている時、監督の携帯電話が鳴る。手短なやり取りで、「何が起こってしまったのか」を察知した。享年34歳。早すぎる旅立ちだった。

 あれから6年、松本山雅はずいぶんと長足の進歩を遂げてきた。「あっという間。頑張らないと、と思ってやってきたらもう七回忌になっていた感じ」。当時から在籍している唯一の現役プレーヤー、31歳の飯田真輝はそう振り返る。同じセンターバックとしても、年を追うごとにその偉大さを感じているという。「まだマツさんの年齢にも追い付いていないのに、歳を取って身体がキツくなればなるほど『こんなにキツい中でやっていたのか』と思うようになった。しかもマツさんはひざのケガがあったし、練習環境も今より恵まれていなかったのに」。確かに当時はクラブハウスがないのはもちろん、野球場の外野芝生でトレーニングすることさえあった。

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