開会式には特別ゲストとしてラモス瑠偉さん(ビーチサッカー日本代表監督)が登場。「今日一日みなさんのプレーを見守っている。いつもの練習の成果を発揮しフェアプレーで頑張ってほしい」と選手たちを激励した。またDEEPのYUICHIROさん、RYOさん、Happinessの川本璃さんも駆けつけエールを送ると、EXILE ÜSA さん(大会スペシャルサポーター)考案、EXILE CUP恒例の「EXダンス体操」で選手たちと一緒に楽しくウォーミングアップを行った。
1ブロック4チーム、全9ブロック(A~Iブロック)による予選リーグは、各ブロック1位チームと、各ブロック2位の中から成績上位7チームのみが決勝トーナメントへ進める。
予選リーグでは大差がつくゲームが目立ち、各チームの実力が浮き彫りとなった。Bブロックはむつフットボールクラブジュニア(青森)が圧倒的な攻撃力で得点を重ね、18得点無失点で首位通過を果たした。また、Dブロックの青森FC U-12(青森)は、初戦でFCトゥリオーニ(青森)に先制点を許すも、残りの試合を大差で勝ち越し、得失点差+12でリーグ2位で決勝トーナメント進出を決めた。女子選手が所属するチームも大健闘し、体格差をうまく活かした一生懸命なプレーが目立った。
予選リーグ全54試合が終了。決勝トーナメントに勝ち残ったチーム16チームの内訳は青森12チーム、秋田2チーム、宮城2チーム。東北1位の座をかけた戦いが始まった。
決勝トーナメントでは激しいボールの奪い合いが増え、どのチームも気迫ある攻撃で観客を沸かせた。むつフットボールクラブジュニアはFCフューチャーズ(青森)と対戦。序盤から3得点を奪われる苦しい展開に。
準々決勝はMESSE宮城FC(宮城)、藤坂南SSS(青森)、仁井田レッドスターズ(秋田)、FCフューチャーズ(青森)、ヴィペール弘前FC(青森)、青森FC U-12(青森)、BTO1st(ブレイジング・トルシーダ・オオダテファースト)(秋田)、黒石FC U-12(青森)の8チームが進出。得失点差+25という脅威の数字で予選リーグを通過したヴィペール弘前FCと青森FC U-12がここで激突し、互いに一歩も譲らない戦いの末、0対0のままPK戦へ。3-2でヴィペール弘前FCが強豪、青森FC U-12を下し、準決勝へとコマを進めた。
準決勝にはMESSE宮城FC、仁井田レッドスターズ、ヴィペール弘前FC、BTO1stの4チームが勝ち進んだ。MESSE宮城FCと戦った仁井田レッドスターズは、序盤から力強いシュートを連発。
ヴィペール弘前FCの工藤公樹監督は、「予選リーグでは大差で勝ち上がることができ、盛り上がった気持ちで決勝リーグに臨んだ。相手チームに身体が大きい選手が多い中、気後れせずにチャレンジでき、子どもたちも成長できた」と選手たちの健闘を讃えた。
決勝は仁井田レッドスターズ対BTO1stの秋田県勢同士の戦いとなった。序盤から仁井田レッドスターズの鎌田琉佑(かまだりゅうすけ)君、鎌田凰佑(かまだこうすけ)君の双子コンビが息の合ったパスワークで攻撃するも、BTO1stの堅い守備を崩せない。
敗れた仁井田レッドスターズの長谷川祐市監督は「チャンスはうちにもあったが、決定力はBTO1stが上だった。
優勝したBTO1stの畠山靖隆コーチは「大会を通して『全員が出場し、楽しんでプレーする』という目標を果たせたので良かった。昨年は3位だったので、念願の優勝」と笑顔を見せた。「決勝大会ではさらに子どもたちのモチベーションを上げ、東北代表としてしっかり備えたい」と意気込みを語った。
9月に愛媛県今治市のありがとうサービス・夢スタジアムで開催される決勝大会。今大会で見せてくれたBTO1stの勢いと決定力のあるプレーで一心不乱にボールを追いかけ、東北から頂点に駆け上がってもらいたい。
文=鈴木麻理奈 写真=世永知樹