不発に終わった“VIP”トリオ…背後を支える山口蛍はチームを救えるのか?

不発に終わった“VIP”トリオ…背後を支える山口蛍はチームを救えるのか?
 ヴィッセル神戸の背番号5がボールを持つたび、4万2221人が押し寄せたヤンマースタジアム長居に大ブーイングが鳴り響く。中学生の頃から足掛け16年間過ごしたセレッソ大阪を昨季限りで去った山口蛍に対する、桜サポーターの愛ある激励だった。

 23日のJ1開幕戦を終えた後、「もちろん不思議な気持ちはありますけど、まあブーイングを含めてホントにしっかり受け止めてというか、ブーイングをされるのも仕方ないと思うんで。その中でもプロとして普通に平常心でできたと思います」と28歳のボランチは古巣に初めて敵として挑んだ複雑な胸中を吐露した。

 2016年夏、わずか半年でハノーファーから復帰した際、「セレッソのために戦いたい。タイトルを取らせたい」と強いクラブ愛を語っていた。そんな男が移籍を決断したことに対して、様々な憶測が流れた。2017年シーズンにセレッソに2冠をもたらした尹晶煥前監督の退任とその方向性を決断したチームへの違和感、2度のワールドカップで不完全燃焼に終わったこと、アンドレス・イニエスタらワールドクラスの選手たちと共演できるチャンスの到来……。山口の脳裏にはさまざまな思惑が交錯したはずだ。いずれにせよ、自ら進む道を決めた以上、神戸のために尽力しなければならない。今回の開幕戦で改めてその思いを強めたに違いない。

注目のトリオは存在感を放ったが…

 ご存知の通り、今季の神戸はルーカス・ポドルスキ、アンドレス・イニエスタに加え、元スペイン代表のダビド・ビジャが新たに加入した。いずれもワールドカップ優勝経験を持つ3人は、ビジャ(Villa)、イニエスタ(Iniesta)、ポドルスキ(Podolski)とそれぞれの頭文字を取った“VIP”トリオとして国内外から大きな注目を浴びている。にもかかわらず、重要な開幕戦を0-1で落としてしまった。序盤から一方的にボールを支配し、主導権を握りながらゴールを決めきれず。後半に入るとリスタートから山下達也の一撃で先制を許した。その後、神戸はゴールを奪えず無得点で敗戦。山口はこの結果を直視しないわけにはいかなかった。

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