
「いいことばかりじゃなく、肺の手術もあったし、膝のケガもあった。その中でも、最終的にリーグ2連覇とカップ戦の優勝を成し遂げることができて、終わってみれば“最高のシーズン”だったなと言えますね」
これまでのキャリアの中で様々な経験を積んできた長友にとっても、肺の負傷にはかなり苦しんだという。
「肺の手術の時ほど苦しい経験というのは……。入院生活を1週間したんですけれど、肺にずっと管を入れていて、こんなに健康のありがたさを学んだ1週間はなかったですね。でも、それも含めて1シーズンでいろいろな経験ができてよかったです」
また、リーグ制覇を成し遂げたスュペル・リグ第33節、2位バシャクシェヒルとの直接対決にも言及。連覇を期待するガラタサライサポーターが醸し出す異様な熱気は、百戦錬磨の長友にも強い緊張感をもたらしたそうだ。
「日本代表の試合、海外での試合、いろいろな試合を経験させてもらっていますけど、あの熱量の中で試合をしたのは初めてですね。インテル時代はミランとのダービーとか、ユヴェントスとのダービーとかも経験してきましたが、あの試合のサポーターの熱量はその倍くらいありました。冗談抜きで“心が震える”ってこういうことだなと思いましたし、選手としてこんな中で試合ができるのは幸せだなって噛み締めましたね。正直、ワールドカップよりも緊張しましたから。普段はそこまで緊張しないんですけど、久しぶりに緊張して、前半は特に空回りしていたなと。自分の伸びしろも課題も見えたなという感じですね」