レイプ被害を訴える女性は品行方正であれという虚妄/鈴木涼美

レイプ被害を訴える女性は品行方正であれという虚妄/鈴木涼美
ジャーナリストの伊藤詩織氏が、元TBS記者の山口敬之氏から望まない性行為を強要されたとして損害賠償を求めて起こした民事訴訟で、東京地裁は山口氏に対して330万円の支払いを命じた
―[鈴木涼美の連載コラム「8cmヒールで踏みつけたい」]―

 ジャーナリストの伊藤詩織氏が、元TBS記者の山口敬之氏から望まない性行為を強要されたとして損害賠償を求めて起こした民事訴訟で、東京地裁は山口氏に対して330万円の支払いを命じた――

◆彼らの頭が悪いから/鈴木涼美

 ガリレオ・ガリレイがコペルニクスの地動説を支持したことで、宗教裁判で有罪となったのは人間の愚かさを示す事例としてあまりに有名だけど、ネット言論における、不都合な真実を受け入れずに弾圧しようとする態度は、地動説を異端としたカトリック教会のようだと時々思う。

 ジャーナリスト志望だった女性が、米国のピアノバーで知り合った元キー局社員の性暴力を訴えた民事訴訟の第一審判決は、原告の女性側が勝訴した。裁判で問題にされたのは性行為における合意の有無であり、近年の傾向から考えても、記憶がないほど酩酊した、恋人でもない、しかも就職の世話を頼んできている立場の弱い女性と性行為に及んだことを思えば至極真っ当な判決のように思える。

 本件が注目されたのは、被告男性が、首相や現政権内部の政治家と親しい関係で、不可解な「逮捕の中止」を経て刑事事件としては不起訴となっていたからだ。「首相の御用ジャーナリスト」の逮捕が何らかの理由で中止され、検察審査会でも不起訴相当の議決がなされたとなれば当然、政権と警察庁や検察の関係に疑惑が向けられる。こうした事情から、女性が顔を出して被害を訴えて約2年、両者の言い分を擁護する論者たちは、政権代理戦争とも呼べる熱っぽい論争を繰り広げてきた。

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